チープに極楽。生きててよかった!

東海の名銭湯 【愛知県】
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四谷浴場 (一宮市)
玉乃井湯 △(一宮市) 08.8.8
ライン湯 (犬山市)
本町湯 △(津島市)

龍城温泉 △(岡崎市) 08.8.3
人蔘湯 (豊橋市)
菊乃湯 (豊橋市)
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四谷浴場

一宮市栄4-10-10
電話 0586-72-5956
【営業時間】16:00〜22:00
【定休日】9のつく日

【入浴料】370円

 一宮駅から南へ徒歩数分。
 商店が途切れて住宅地になるあたりに、変わった建物が。これまでに見たどの銭湯にもあまり似ていない。洋風は洋風なんだろうが・・・。パステルグリーンに塗られた木製の玄関戸や窓枠が周囲に異彩を放っている。

 
(左)木とコンクリとタイルの不思議な調和  (右)なかなかのレトロっぷり

 とにかく入らねばな。
 戸を開けると間口分のタタキ、番台にばあさんが座っている。
 ほお! 中は壁が白く塗られ、そして木製部分はすべて外装と同じパステルグリーンで統一されている。
 天井はかなり高くて広々。フームフーム、未体験な空間だが、なかなかよろすいじゃありませんか。しかしこれ、どっかで見たような、この雰囲気・・・。
 そうだ、わかった。どことなくウエスタン調なのだ。
 ウエスタン。ヒヒーン、バキューンバキューン。シェーン、カンバーック。

 
(左)下駄箱は中が見える金属フタ  (右)窓いっぱい、番台もパステル

 格天井、浴室手前の欄間も味わい深い

 ロッカーはチープな集成材もの。俺は荒野のガンマンよろしく素早く裸になり、股間に拳銃1丁を構えてバーンと浴室へ。
 ここは改装されていてあまり古さはない。ただコンクリ天井のペンキはかなりハゲており、過去の激しい銃撃戦のあとをうかがわせる。
 中央に主浴槽のある大阪スタイルだが、周囲の座り段はない。隣に電気風呂、さらに奥にジェット浴槽がある。気泡も快調に噴出しているあたり、保安官の腕は確かなようだ。
 カランは一部を除いて一口式の新型銃。立ちシャワーがあるので、返り血を洗い流すのにも便利だ。

 番台のばあさんによると「戦後の建物」だそうだが・・・たぶん南北戦争のことだろう。  (05.4.8)
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玉乃井湯 

一宮市木曽川町玉の井宮前92
電話 0586−86−3249
【営業時間】16:50〜22:00ごろ
【定休日】日曜日

【入浴料】400円

 一宮から木曽川方面へ盲腸のようにのびる名鉄尾西線。終点の玉ノ井駅を出て左へ行くと、すぐに右手に廃材と煙突が見えてくる。まぎれもなく銭湯の裏口だ。

 路地に面した正面へ回ると、なんとも郷愁感にあふれた古民家ふうの玄関が現れる。門と玄関の間はヒサシが張り出し、それを松の木が突き抜けているさまがよろしい。ヒサシを支える柱が水色に塗られているのもかわいらしい。なんとなく、ほっとするねぇ。
 男女の暖簾の間にはタイル絵があるが、営業案内やローン広告に隠れているのが残念だ。

 サッシ戸を開けて中に入ると、タタキにベニヤ補修の番台があって、おやじさんがいる。愛知名物の金属製スキマ下駄箱もあり。

 脱衣所の天井や床などは新建材で補修されているが、男女壁あたりを中心に、くたびれムードが漂う。とくに冷蔵庫は濃い。脱衣箱は木製で、色つきの透明フタがはまっている。
 台上に置かれた小さな飼育箱の中で、夜店でもらった金魚が大きく育っている。それをおやじは流し台に持って行って、蛇口の水でそのまま水を換えた。「井戸水だから元気なんだよ」。

 ここでウッと声が出た。浴室入口の上部壁に、端から端まで男女ぶち抜きの長大なモザイクタイル画がある。
 松島だ。なんで濃尾平野で松島なのかはわからんが、こいつはすばらしい。

 浴室へ進むと、中央に楕円形の深浅主浴槽がある。
 びっしり貼り込まれた1cm角の豆タイルが磨耗して色が抜け、白々と不思議な光沢を放っている。湯舟の周囲を取り囲むように床面にも青い1cm角タイルが貼られており、その他の部分は六角形の白タイルで埋め尽くされている。

 やや熱めの湯は、肌触りがやわらかい。金魚がいきいきと育つわけだ。玉の井という地名はこの水質から来ているのかな。
 主浴槽の端には真鍮の給水カランがあるが、もげたレバーの代わりにスパナが取り付けられているのがシュールでよい。

 奥にも2槽あり。こちらは濃厚な緑白色の薬湯で、片方はデンキ風呂になっている。この2槽のフチに使われている細かいタイルも渋い。

 壁は白タイルで装飾はない。
 カランまわりには薄ピンクの細かい豆タイルびっしり。カランは自動調温で一人1本ずつ。だが自動調温といってもスーパー銭湯にあるようなのではもちろんなくて、古典的銭湯用品で、しかもこれまたレバーがもげて、今度は糸巻きの芯みたいな木の棒で代用してあったりするのがおもしろい。

 おやじさんによると、建物は昭和のはじめか大正の終わり頃のものらしい。昭和14年に先代がここを購入したが、「そのときワシはハラに入ってた」。
 昭和34年の伊勢湾台風のときに屋根が吹っ飛んで壁が落ち、奥にあった富士山の絵もつぶれたので造りなおしたという。

 玉ノ井は繊維の町だった。朝鮮戦争の前後は「がちゃまん景気」と呼ばれ、夜中の12時ごろまで工場が動いていた。そのため銭湯も遅くまで営業したそうだ。だが伊勢湾台風のころからダメになった。
 もと繊維・染色関連の工場のうち、いくつかはスーパー銭湯になったという。敷地が広く、水周り設備ができているので転用しやすいらしい。

 おやじさんは織物にかなり詳しい。話を聞いていると、景気の良かった頃の繊維工場の様子が目に浮かぶようだった。
 それぞれの町に、それぞれの銭湯の歴史じゃのぉ。 (08.7.5)
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ライン湯

犬山市南古券209−34
電話 0568-61-1233
【営業時間】16:00〜22:00
【定休日】木曜日

【入浴料】380円

 犬山市で唯一の銭湯だ。
 名鉄犬山駅から南西へ徒歩10分たらずの細い路地に、先っぽの欠けたような煙突が見える。近づくと、黙ってたたずむ古い建物。増設されたような玄関破風の両脇で、「ゆ」の暖簾が遠慮がちに揺れている。

 
(左)銭湯のある通り  (右)夕日に映える暖簾

 暖簾をくぐると狭い玄関スペースに木の下駄箱があって、鍵もちゃんとついている。
 すりガラスの戸を開けて入ると番台があるが、誰もおらん。呼んでも返事がないので、そこに380円を置いて勝手に入る。
 それにしてもこの番台、タイル貼りだ。珍しいな。

 ((左)スキマの空いた下駄箱と、入口   (右)タイル張りの番台

 こじんまりした脱衣所には、椅子とテーブルのセットが置かれ、壁には使い込まれた木のロッカー。真ん中にガラスがはめられたタイプ(東海地方に多い)だが、ここのガラスは格子柄だ。
 ここも脱衣所と浴室は別棟になっていて、連結部分は半分が通路、半分が庭になっている。
 通路には湯も出る流しがあり、庭には池があって金魚が泳いでいる。

 
(左)壁にはめ込まれた脱衣箱  (右)連結部分、右側の中庭には岩が積まれている

 裸になって浴室へ。あぁ、なんか「田舎の風呂」って感じで、ホッと力が抜けるなあ。ゆるーいカマボコ天井に、長方形の小さめ湯気抜きが空いている。

 湯舟はいくつかあるぞ。主浴槽は男女仕切り側に細かいタイル使いの深浅、四すみやヘリがカーブしてやさしい感じ。
 入ってみると内側は3段になっている。これは広島の銭湯以来だ。しかも、内側もすべての角がやさしくカーブしている。42〜43度、マイベスト湯温。
 手前の中庭に面して薬湯。ぬるめで、ヨモギ入りの袋が入っており、けっこう濃い。これはカユミに効きそうだ。中庭を眺めながらのんびりできる。
 奥には電気湯もあり。

 奥壁一面にモザイクタイル絵がある。大きな川の渓谷図、この近くの木曽川の日本ラインかなと思ったが、下のほうに角張った建物が配されている。ゴミ焼却場か下水処理場みたいに見えるが、なんでそんなものを・・・ん? もしかしてドイツの古城か!
 そうか。本場ライン下りを描いたつもりなのだろう。
 カラン・シャワーの水圧もよし。

 上がると、ほがらかなおかみさんがいた。犬山の観光名所をいろいろ教えてくれて、名産のげんこつ飴を2つぶくれた。そして、ちょうど帰りがけの常連客のばあさんが、げんこつ本舗「厳骨堂」に案内してくださるというオマケもついた。
 人情豊かな、あったかい銭湯だ。国宝・犬山城とともに、犬山の宝として末永く営業されることを願う。 (06.3.15)

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本町湯 

津島市本町1丁目73
電話 0567-26-3865
【営業時間】 16:00〜21:00
【定休日】 日曜日、第2土曜日
【料金】350円

 名鉄津島駅から西へ10分ほど歩くと、本町通りという古い街道筋に出る。
 その1丁目、街道と街道が交差するところに市神社という社があり、向かいにも小さな祠がある。その奥に風呂屋の煙突が見えている。

 祠の背後の建物に隠れるように、古めかしい木造板張りの倉庫っぽい建物だ。
 しかも玄関は通りに面していないため、暖簾が下りていなければここが銭湯であると気づくのは難しいかもしれない(普通の人なら)。

 
(左)祠の脇の路地を入る    (右)開店前の玄関部分

 4時の開店を待って暖簾をくぐると、合板で補修された番台があり、ほがらかなおかみさんがいる。350円とは嬉しいねぇ。番台の上部には、焼け跡から掘り出されたような煤色の招き猫が置かれている。
 タタキの隅には東海式の隙間の開いた下駄箱。たいてい金属フタがついているけどここは木製だ。

 コンパクトな脱衣所は、ロッカーだけアルミ合板ものに替えられているが、そのほかは男女壁や窓枠など相当な年季だ。壁面や天井はチープな板張りだが、かなりの変色が見られる。
 それでいて玄関壁や浴室入口周辺にはさまざまな豆タイルやクラッシュタイルがびっしりと貼り込まれていて、どっしり感もある。
 そして、古いけどちゃんとクーラーが効いているのが有難い。

 浴室に入るや、「おおっ」と声が出た。
 男女壁に接して深浅の主浴槽があり、浅風呂のほうがやや狭くなっているのだが、その湯船に使われているタイルがなんともいえぬ色に染まっている。黄ばみの沈着した象牙色とでも言おうか、恐竜の化石色とでも言おうか。
 湯舟の角の曲線処理が優美なラインを描いていることもあって、なんともふしぎな印象を感じさせる湯舟だ。

 そこに満々と湛えられている湯は、薄い茶色をしている。緑がかった茶色だ。これは入浴剤なのか元々の地下水の色なのか。タイルの色もこの湯によって染まったものと思われる。
 しかしまあ、湯ざわりはじつにまったりと心地よい。薪沸かしのせいもあるだろう。湯温も俺にはベストのやや熱め。ジェットが1本、勢いよく噴出している。

 奥にも2槽ある。一つは熱いバスクリン湯、もう一つはぬるめの電気風呂で、こちらはかなり濃い茶色の湯だ。なにかの入浴剤なんだろうが、よくわからない。

 奥壁の上部には、男女ぶち抜きで富士山のモザイクタイル画がある。が、そのちょうど山頂部から下まで、びりびりとヒビ割れがある。
 天井は、四角い湯気抜きのワク部分を、下から金属の棒が支えている。

 カランの水はびしっと冷たくて、この日のように暑い日にはことのほか気持ちがよい。が、この水も薄い茶色に染まっている。そして水の中に湯の華のような茶色い破片が混じっている。これも地下水に含まれているのか、それとももしかして汲み上げポンプの腐食によるものなのか・・・。
 最初はギョッとしたが、まあどっちにせよ鉄分だろうし、使っているうちに気にならなくなった。

 上がっておかみさんに聞くと、お湯が茶色いのは、やはり井戸水に鉄分が多いせいらしい。「このあたりは水が悪いでねえ」とおっしゃる。
 おかみさん夫婦は47年前に経営を引き継いだが、その前に何代か代わっている。築何年かはわからないが、とにかく古い建物のようだ。

 お客は開店1時間ほどの間に、男湯は3人ほど。女湯はもう少しおられたかな。
 かなりのボロ銭であることは確かだが、まったりとやわらかい茶色の湯と不思議な湯舟が妙に印象に残る銭湯だった。  (08.7.5)
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龍城温泉 

岡崎市田町35
電話 0564-22−7316
【営業時間】 15:00〜22:00
【定休日】 5のつく日

【料金】340円

 熱気と湿気でどうかなりそうな炎天下、名鉄中岡崎駅から北へ10分ほど歩いた住宅街に、毅然として伸びるレンガ煙突を見つけた。
 岡崎城を意味する「龍城」は、「たつき」と読むようだ。

 古い板壁の建物は年季バリバリ入母屋造りだが、正面にまわった俺は目を見張った。
 左からはマキ、右からは何かの照葉樹がぐんぐん伸びて合体し、高さ5mにも達しようかという圧倒的な緑の壁となって、外界とこのイニシエ銭湯とを遮断している。
 いまだかつて見たことのない外観だ。俺は、かつて尼崎にあった三十六温泉を思い出した。

 その緑の城門を抜け、小さな中庭を通って暖簾をくぐる。開け放たれた横長のタタキに番台があって、おかみさんが座っている。
 岡崎は銭湯料金が340円と安いのが嬉しい。

 と、脱衣所に足を踏み入れた瞬間、俺はガクン! と音を立てて超絶タイムスリップ空間に墜落した。
 全体の造りや内装はもちろん、マッサージ器から冷蔵庫まで、なにもかもが激しいまでのイニシエ色に染まっている。
 なかでも白眉は、木製脱衣箱のフタ外面に貼り付けられた太古の昔の広告群だろう。「天ぷらのまつや」「うなぎおぎの」「八百市商店」・・・おそらく現在はどの店も残っていそうもない脱衣箱商店街は、その薄汚れ方ともあいまって、もはや脱衣箱界の「千と千尋」と呼ばないわけにはいくまい。

 もうひとつ目を引くのは、脱衣所中央のテーブル上に置かれた60cm水槽。尋ねると、アフリカツメガエルが2匹入っているのだとおっしゃる。なぜにアフリカツメガエルなのか。
 脱衣所中央付近に設置された一人用サウナ室も見逃せない。高さは150cmくらいしかなさそうで、過去最小サイズだ。
 さらに浴室入口横の流し台の下部には、青っぽいマジョリカタイルが数枚残存している。
 これらの妙なる調和によって、この脱衣所のミラクル性は他の追随を許さないものとなっている。

 タイル張りの浴室もイニシエ色は濃厚だ。
 中央付近に深浅の主浴槽、奥にデンキと薬風呂。どれも湯量は少な目だが、薪沸かしの湯はやわらかい。
 壁画などのビジュアルは何もない。気泡やジェットもないため、その場を静寂が支配している。

 目を引かれるのは、外壁側の洗い場周辺だ。
 細かい楕円形の豆タイル(青い柄入り)がびっしり貼り込まれた基部にカランが取り付けられているが、その手押し部分がゴールドの真鍮むきだしで、しかもスプーンのような形になっていて、先端の丸い部分に「ゆ」「水」と掘り込まれている。
 そこをガキッと押して水を出す。その堅さ、使いにくさ、水圧の弱さが逆にある種の感動を呼び起こす。ここまで無骨なカランは記憶にない。

上がっておかみさんに聞くと、大正13年の建物だという。おかみさんは昭和35年にここを引き継がれたが、その前に2度、経営者が変わっているらしい。
 昔は奥壁に富士山の絵があったそうだ。

 とにかく貴重。  (08.7.4)
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人蔘湯

豊橋市神明町47
電話 0532-54−4535
【営業時間】 聞き忘れ
【定休日】 水曜日

 雨のそぼ降る豊橋駅前から電車通りを東へ500〜600m歩く。電車の線路は新川交差点で北へ曲がってしまうけど、そのまま東へ歩いて2筋目を北へ。
 そしたらすぐにこの白い看板建築が見える。

 
(左)のっぺり白壁   (右)パピコ煙突

 暖簾をくぐって戸を開けると、オネーサマの座る番台横の狭いタタキに靴がいくつか脱ぎ捨ててある。下駄箱は脱衣所の一角に置かれているが、あまり使われている様子がない。で俺も脱ぎ捨て。
 脱衣所はわりとコンパクトではあるが、狭いというほどではない。これはきっと道路拡幅か何かで削られて、このような垂直ファザード&狭いタタキになったのかな。

 脱衣所の天井は高いが、壁ともども全面クリーム色のビニールクロス張り、ロッカーはアルミ。男女壁およびその鏡周辺にのみ昔日の残り香が漂う。
 脱衣所の隅にサウナ室が置かれている。

 浴室は四角錘天井に四角い湯気抜きの開き、奥壁には男女ぶち抜きでモザイクタイル画(洋風湖水)が描かれた昔ながらのタイプ。だが、そのこじんまりした空間が盛りだくさんの内容に全面改装されていて、ちょっとすごいぞ。

 湯舟は男女壁沿いに、漢方風呂・電気風呂・深・浅(ジェット2連)が並ぶ。漢方と電気は一人サイズだが、深と浅はまずまずの広さ。
 この場合、反対側の壁にカランが並ぶのが普通だが、ここはそこに水風呂、ラドン&森林浴、スチームサウナが並ぶ。水風呂は一人サイズだが、ラドン&森林浴とスチームサウナはこれもなかなか広さがある。

 ではカランはどこにあるのかっちゅーと、両者の間に島カラン、および奥壁にいくつか、全部で10ほど。これだけの設備のわりにカラン数は少なく、スペースも狭い。
 この銭湯は洗い場を犠牲にして、徹底的に風呂そのものを充実させる方針だな。あと脱衣所に乾燥サウナもあるし。
 じっさい、どの浴槽もしっかり個性があって居心地がいい。ジェットはしっかり強く、漢方は濃くて湯温は低め、ラドン&森林浴はフィトンチッド香強くてナイス。スチームも居心地よし。ここには哲学があるねぇ。

 カランが狭いのに難はあるが、これだけ風呂が充実してると、どこでなりとくつろげる。長湯せずにはおれまへん。  (07.4.7)
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菊乃湯

豊橋市新川町40
電話 0532-52−6410
【営業時間】 聞き忘れ
【定休日】 火曜日

 豊橋駅から徒歩数分。電車通りを東へ歩き、新川交差点の1本手前を右折してしばらく行くと、静かな街角に1軒の古風な銭湯あり。

 
(左)破風玄関の下に屋号の看板   (右)暖簾をくぐるとこれまた古風な下足室がこぢんまり


 木の番台に鄙びたばあさんが座るのも典型的なイニシエ風景。
 高い天井は升目の大きな格子状になっており、ニス塗りの板張り床にはよけいなものがいっさい置かれていない。そしてロッカーも木でできた古いもの。揃いも揃って泣かせるぜ。

 浴室への戸は新しいガラス戸になっている。開けてみたら、浴室の床、カランまわり、湯舟は新しいタイルで改装されている。手前にスチームサウナがあり、湯舟は手前から水・デンキ(広い)・深・浅(ジェット2連)が並んでいて、俺的には十分な設備だ。
 といいつつ、ハコそのものは古いままだ。東京っぽい大きな二段式天井はライトグリーンのペンキがハゲハゲ。奥壁には岩が貼り付けられ、その上には洋画風のモザイクタイル絵があるが、ひび割れてくすんでいる。

 新旧混合の微妙なブレンド空間は、途中から貸し切り状態になった。
 あ〜ここはどこやったかな、豊橋か。ははは、俺なんでこんなとこにおんねやろ。ほろ酔いのヌケサクはお湯にだらっと浸かったまま、いつまでもボーッとしておったのじゃった。 (07.4.7)
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