チープに極楽。生きててよかった!
| 関西の名銭湯 【大阪市西淀川区】 |
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金泉湯
つましいたたずまいのわりに、何度か意表を突いてくるニクイ銭湯だ。 最寄り駅は阪神西大阪線の出来島駅。中小工場の混在する住宅地に、控え目に現れる。入口から下足室は木造り・格天井で古めかしい感じだが、なぜか女湯側の壁に花屋とのコラボレーションスペースが! こここりゃ何なんだ・・・。 紫の照明に一瞬ドキッ(飛田新地っぽい・・・)手をかける部分がすっかりチビて丸くなった木の戸をなめらかに開けると、高い天井の脱衣室。なかなか広い空間が広がっている。番台には高齢のバアサン。しかしここには下足室のような古き和風の味わいはなく、やや殺風景で、床はビニールカーペット。 脱衣室と浴室の間の流しスペースが妙に広い。壁が一部崩れているが、震災の影響か? 浴室は一人ぼっちの貸切状態だった(4時台)。 開けてビックリ、まずは浴槽の形。前方後円墳というものは知っているが、これは前方後方中央円墳型とでも言おうか。女湯との仕切り側にある円形の主浴槽の前後に、長方形の浅い浴槽がくっついている。こういう配置は初めてだ。 浴槽は古い石造りで、「前方」部は電気風呂。そしてなぜか円形主浴槽のフチには、灰皿のタバコを置くところみたいな窪みが3ヵ所に入っているのがおもしろい。 もう一つの驚きは、このボロっちい銭湯には不釣合いなほど立派な、奥の壁のモザイクタイル絵。縦長の大きなもので、その部分だけ壁が20cmほど奥に入り込んでいて、額縁みたいなタイルで飾られている。 でその絵だが、山の中の巨大な滝を、リュックをしょった男女のきょうだいが眺めている図。そして滝壷のほとりに立て札があり、「せんたくするべからず」と書いてある。 こんな図柄もはじめてだが、モザイクタイル絵に「入浴マナー」を忍び込ませる手法も初めてだ。 あちこちの銭湯に行っているが、それでも初体験のネタは尽きんなぁ。 床も昔ながらの石畳で、時間が止まったような空間。湯がぬるめだったのがちょっと残念だが、あがるまでずっと一人だったので、徹底的にくつろげた。 しかしじっくり見ると、天井の継ぎ目にはめてある資材がはがれていたり、かなりキてる感じだ。 建物的にもちょっとヤバそう。屋根は瓦の上から全体に白い幌をかけてあるので、雨漏りするのだろう。 しかし客の入りや番台のバアサンの年齢を考えても、補修や改装する余力があるかどうか。もしかするともしかするかもしれない・・・。 ともかく、貴重な湯船とモザイクタイル絵のある銭湯、がんばってほしい。 (2003.10.9) |
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