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| もっぽ(木浦) ひなびた港町 ![]() 2008.1.29 (韓国・全羅南道) |
| 注:旅行から1年以上経過してから書いているため、記憶は多分にあやふやでございます。 |
中学か高校のとき、ラジオの気象情報を聞きながら天気図を描くという地学の授業があった。そこで出てきた東アジアの地名はどれもなぜかよく記憶に残っている。テチューヘとか、シスカとか・・・。 「モッポ」もその一つだ。 せっかくだから行ってみた。 韓国南西端に近い港町モッポは、韓国のはずれ的な位置にあるが、意外にもソウルから直通の高速バスが頻繁に出ている。 5時間くらいかかって着いたモッポ総合バスターミナルは、例によって市街地の中心から離れている。市内バス乗り場を聞いて、モッポ駅方面行きに乗り換えなければならない。 ターミナルを出たところで、おばちゃんが屋台でタイヤキみたいなものを焼いていた。あっ、これがプンオパン(ふな焼き)か。冬の韓国の名物らしいけど、ここで初めて遭遇した。3個1000ウォン(約120円)。 プンオパン日本のタイヤキより小ぶりだが、外側はパリッとしてアンコは甘さ控えめ、しっかり詰まっている。タイヤキより俺好みかも。 プンオパンを食いながらバスを待った。モッポ駅前まで1番バスで10分ほど、これも1000ウォン。 モッポ駅にはKTX(新幹線)が乗り入れているようで、新しくきれいな駅舎だ。 モッポ駅、湖南線の終着駅駅正面から見て左前方にギザギザのユダル山が見えている。この山に登るつもりで来たが、すでに午後3時だ。さっそく山へ向かった。 ユダル山はとても楽しいところだった。レポートはこちら。 大満足で山から下りたら5時だった。そのまま旧市街をひとまわりした。小さな町だ。駅は最新の建築だったが、それ以外はわりと沈滞気味の雰囲気が漂っている。 銭湯もいくつか見つけたが、どれも大型ビルに入っていて、情緒を感じさせられるものではない。 ぶらぶら歩いて駅前に戻ったら、またプンオパンの屋台が出ていたので、また食った。これ、すっかり気にいったよ。 店によって大きさや形が微妙に違うブンオパン片手に、今度は港のほうへ行ってみた。 駅の南西に小さなアーケード市場があり、鮮魚店が並んでいる。店のおばちゃんが魚を指して声をかけてくるが、何を言っているのか全然わからない。 市場を抜けて左に曲がると、路上に干物がたくさん並べられていた。魚といっしょに茶色いカバンも売っているのかなと思ったら、エイだった。 ![]() (左)路上の干物店 (右)出ましたモッポ名物、ホンオ(エイ) ![]() (左)そこらじゅうエイだらけ (右)いろんな魚のひらき 日本でならタコやイカが占めるべき位置を、ここではエイが担っている。しかしエイなんてどうやって食うんやろ。見ていてあまり食欲のそそられるもんでもないけどなあ。 そのまま歩くと漁港に出た。わりとこぢんまりした港だ。 モッポ漁港そのへんをひとまわりして、また駅方面へ戻る。 モッポは鉄道の終点だが、駅から港に向けて引込み線が残っている。その線路跡は歩道として使われていて、歩きやすいよう枕木にフトンが並べられている。 枕木と布団、おやすみセット寒空の下、人々は背中を丸め、黙ってここを歩いてゆく。その風景が妙に印象に残った。 引込み線の横にあったバス停から、ターミナル行きのバスに乗った。 以上、夕暮れのモッポはまさに韓国のはずれを感じさせる港町だった。 おしまい。 (記:09.4.25) |
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