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| 琵琶湖の東に太郎坊なる岩ゴツゴツの霊山があるっちゅー話。ハテ、三上山は有名だが太郎坊なんてあったかいな〜と思いつつ、滋賀での仕事帰りに寄ってみた。 近江鉄道の八日市駅から西へ1.5kmほど行くと、上写真の鳥居前に至る。 おおー、こりゃすごい。標高は350メートルぽっちだが、この見栄えのよさは只者じゃないな。 この山は太郎坊宮(阿賀神社)のご神体で、赤神山とも呼ばれる。太郎坊とは鞍馬の次郎坊天狗の兄らしいが、まさにその謂れのごとく、むき出しの大岩と急傾斜のそそり立ちっぷりが周囲を圧する存在感を放っている。神体山信仰の発祥の地とされるのもうなずけるところ。 ちなみに近江鉄道の太郎坊前駅からのほうが近そう。駅から北へ徒歩10分ほど。 ![]() (左)山頂部アップ。左にへばりつく白い四角が修復中の本殿 (右)そこまでは石段760段。うひゃひゃ〜 上左写真の右端に見えている大きな建物は参集殿で、ここまでは車で上がることが可能。そしたら石段登りはちょびっとですむ。 石段を上るにつれて巨岩怪石が現われる。阿賀神社の祭神はオシホミミだが、そこに天台山岳信仰と修験道が習合して、怪しくも濃厚かつディープな気配をただよわせている。 ![]() (左)登りきったところに鳥居 (右)その奥に「夫婦岩」と呼ばれる、二つに割れた巨岩がある 本殿はこの夫婦岩の奥にある。お参りするにはこのパックリ割れた狭いスキマを通らねばならないが、ウソつきが通ると岩が閉じてつぶされるんだと。 俺は胸を張って堂々と通ってやった。何事も起こらない。当たり前だ。太郎坊のウソつき野郎め。 しかしまあ、よくこんなところに建てたなぁ。 修復中の本殿本殿前からは蒲生野を一望できる素晴らしい眺め。この日は雨が降っていたが、我慢できずに、さらなる眺望を求めて山頂まで行ってみた。 本殿の上は覆いかぶさるような巨岩で、修験者の行場なのか岩盤に古い金具なんかが見えているが、とてもじゃないが常人には登れそうにない。 山頂への道は、石段を少し降りたところにある御手洗場の横からついている。 ここに道標はないが、山道に入ると現われる登山道は正面岩山の東側を迂回し、北(箕作山)からの縦走路と合流して背後から登頂するかたちになる。正面から見たら三角形に切り立った独立峰のようだが、じつは背後は北の箕作山と尾根続きになっている。神体山のため登山道の脇にはロープが張られ、「止め山」と書かれた紙があちこちに下げられている。 靴がずぶ濡れになるのもかまわず傘を盾にしてガンガン歩くと、さしたる岩場もなくわずか15分ほどで山頂に出た。ご神体とは知りながらも生理現象には勝てず、傘をさしたまま立小便してオニギリ食った。 ここで気づくのだが、正面から山頂のように見えていたピークは実は山頂ではなく、到達した真の山頂はその背後に隠れていたのだった。正面ピークへは道がない。 山頂からは360度の空中写真のごときシャイコーの展望だ。山のせり上がり角度が急なため、すばらしい高度感。まさに天狗にでもなったような気分じゃのう、クワックワックワッ。 ![]() (左)山頂はゴツゴツした岩場 (右)雨にけぶる蒲生野、天気がよければどこまで見えることやら 木の枝に傘を引っ張られながら、来た道を戻って夫婦岩まで降り、さらに760階段を降りて冒頭写真の鳥居へ戻る。東の八日市方面へ歩きつつ振り返ると、真の山頂が見えてくる。 右のコブが真の山頂コンパクトだが、妙な雰囲気とナイスな眺望がギュッと詰めこまれた、ふしぎ山である。(05.7.3) ![]() |
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