| メ シ つ き 文 化 遺 産 | ||
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| 福岡県の渋~い大衆食堂 | ||
かどや食堂 ★
博多区南部のややひなびーた美野島商店街、その角地にあるからかどや。この店の風情がよき景観を醸し出し、まちなみの核となっている。 ![]() (左)角の部分は外販ブースで稲荷などを販売 (右)落ち着いた美しさ ![]() (左)入口付近 (右)奥のほう 大正9年築だそうで、少しずつ直しながらこの地で営業を続けてきた。 玄関まわりは元は四角だったが、道路拡幅で削られてこうなったそうだ。 最初に食券を買う仕組みらしいけど、俺は午前11時の一番客だったのでほかに客はおらず、使い込んだメニューの紙をカウンター部で見せられ、そこから選んで告げるだけだった。混んでくれば食券が登場するのだろうか? メニューは一般的な食堂メニューだが、どれも安い。うどんや丼物はほぼ300~400円台。天丼+味噌汁で490円、かつ定食500円てマジかいな~。 親子丼420円を注文した。汁と漬け物も付いて、けっこうなボリュームがある。そしてウマイ。 ![]() (左)卓上セット最小限 (右)バッチリな親子丼 ご高齢だがエレガントな感じのおかみさんと、少し若い女性がもう一人いて、厨房では俺より若い男性が作っている様子。 静かな店内で、おかみさんに店の歴史をいろいろとうかがった。おかみさんは戦時中は小学生で、店の真ん中に防空壕を掘ったという。 そんなこんなを乗り越えて今、俺の口に入る420円のウマウマ親子丼。満足と充実の時間がゆっくりと過ぎてゆく。 夏場は昔ながらのアイスキャンデーが名物らしい。 博多の宝と言わざるを得ない名店だ。暑い時期に再訪絶対。(2016年1月) |
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一膳めし 青木堂
天神西側、賑やかな大名エリアの中ほどに渋い食堂あり。 めし+汁を注文して作り置きオカズを選ぶ、いわゆる一膳めし屋は九州ではわりとレアだろう。 店の表に、ズラーッとメニューが貼られている。麺類・丼物・ライス物ほぼ500円台。玉子料理が目玉150円~明太子オムレツ350円まで充実している。ソテーやカツなどの一品料理も500円以下でリーズナブルだ。 立看板には「本日のおすすめ」、チキン南蛮定食、玉子のせ野菜炒め定食ともに680円。チキン南蛮丼550円。 中に入るとお昼時とあって賑わっている。テーブルとカウンター、全部でざっと25人以上入れそう。 瞠目すべきは客層の広さだ。 一膳めし屋の客はオッサンと相場が決まっているが、ここは土地柄もあるのだろう。オッサンはもとより若者、女性グループ、親子連れなど幅広い。若くてメイクばっちりの女性2人連れが一膳めし屋でランチしてるのなんて初めて見たかも。 奥に広い入口近くの隅に空いていた小さな二人掛け席を確保した。 奥の右側におかずケースがあり、なかなかの充実ぶりだ。カラスカレイ味噌漬け焼とオムレツを取って店の女性にぬくめてもらい、めし小と味噌汁を注文。 店の女性が非常に感じよろしい。もうそれだけで居心地いいね。 ごちそうぢゃ♪めし小140円、味噌汁120円、オムレツ250円、カレイはなんぼやったかな…たぶん300円ほど。どれもウマウマ。 むろんアルコール類もある。生中400円、酒320円、焼酎250円。 麺類はチャンポン、焼きそば、そうめんだけで、中華そばはない。はたして福岡に醤油味の中華そばは存在するのだろうか。 ともあれ、福岡中心街を代表する優良大衆食堂といえるだろう。(2017年1月) |
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不二家食堂
大濠公園駅を出て北へすぐ、そこだけ藤棚が茂っている店がある。 近寄ってみると不二家食堂、ペコちゃんとは関係なさそうだ。ふじや、ということで藤棚なのだろう。 店前のブラックボードに「夜定食セットメニューできます、お食事だけのお客様大歓迎」と書いてある。呑み屋使いするオヤジどもも多いのだろう。 ![]() (左)藤棚が目印 (右)この看板で名店確実 中はL字カウンターとテーブル3つ4つ。カウンター内に感じのいいおばちゃんが二人いる。 カウンターには常連おやじが二人、ビールを飲みながらテレビで野球を見ている。 壁のメニューに気になるもの多し。丼物やオムライスなど一般的な食堂メニューもあるが、一品もののラインナップが充実している。 スナズリピーマン520円、ニラ玉子460円、タカナライス570円、関アジ720円、そうめんチャンプル500円…うむむ~。 さらに、隅におかずケース2つ、あとはカウンター前に手羽先揚げなどお総菜が少し乗っている。 どこから何をチョイスするか迷ってしまうではないか……この店とがっぷり四つにいきたいとの欲求が湧き起こったが、残念ながらあまり時間がない。 ![]() (左)カウンターのお惣菜 (右)壁メニュー 迷った末におかずケースから肉じゃがをとってチンしてもらい、めし小130円と味噌汁130円、大瓶サッポロ。 カウンター前の総菜を見ていたら、おばちゃんがフタしてある皿のフタをとって「これは、すじみそ」とおっしゃるので、それももらう。360円。 メインを絞れなかった…味噌汁は豆腐たっぷりでよい。すじみそ、肉じゃがもうまし。全部で1400円くらいだったかな。 食事はもちろん、居酒屋づかいもできてリラックスできる安くてナイスな優良食堂。ぜひまた来たい。(2016年5月) |
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| べら安食堂
雨が降りそうで降らず、しめった風が吹いてすごい湿気の久留米。 最寄駅は西鉄花畑だが、西鉄久留米からでも10分ほど、JR久留米なら15分というところか。JR駅から歩いて来た俺は汗をかいていた。 道に面する間口の広さに対して店内は意外に狭い。カウンター5席ほどと、小上がり2卓、窓際にテーブル1つ。 エアコンはついておらず、蒸し暑いので窓際の席に座った。 店スタッフは、おやじさん、おかみさん、おばあさんの3人。客は俺一人。 渋い色合いべら安とは「べらぼうに安い」の略だろうけど、メニューを見ると、うどん・そば類400~500円、丼物550~650円、やきめしやオムライス類550~650円。安いけど、べらぼうに安いとまでいうほどのこともない、まあ一般的な大衆食堂価格だ。 目に留まったのは、カツライス550円、トンカツ800円。どう違うのだろう? 気にはなったが蒸し暑くて尋ねる気が起こらず、なんとなく野菜と麺類を食いたくてチャンポン600円を注文した。 しかしよく考えたら、蒸し暑い時にいちばん暑くなるやつであった……。 チャンポンは野菜大盛り800円もあるが、やがてやってきた並チャンポンでもじゅうぶん野菜いっぱい。汁はあまり濁っていない。 やや塩気多いか? 俺はだいたい全部飲むけど、ちょっと汁を残した。 チャンポン600円湿度が高いうえチャンポンで汗がでるのでビールほしい。ビールはメニューに書いてないけど、聞けば大瓶ならあるという。 でもビミョーに通風の予兆がしてるのよね……旅先で出ると万事休すになるので、やめといた。 おばあさんがテレビドラマを見ているが、なんか家族が殺し合うようなえげつないドラマ。真っ昼間からおばあさんとえげつないドラマを見つつ、大汗かきかきチャンポンをすする。 先の熊本地震では久留米は5強だったそうだが、この店では食器も落ちず、とくに被害はなかったそうだ。 (2016年5月) |
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藤屋食堂
JR大牟田駅から国道沿いに南へ徒歩9分。廃墟的な建物が忽然と現れる。 ![]() (左)何屋さん? (右)歴史を感じさせる木彫りの屋号 でも正面に回ると、くすんだ色の暖簾がかかっている。藤屋だから藤色の暖簾だったのかもしれない、かつては。 ともかく営業中のようだ。入ってみるか。 しかし、いざ入ろうとすると戸が開かない……。か、カタイぞ。全力で客を拒むかのようにカタイぞ。 ![]() (左)山積みの雑誌類が透けているのもまた (右)なんとか入った 入ると、なかなかの広さだ。薄暗い照明の下、白いテーブルが8つほどランダムに置かれている。 黒く変色した床が歳月と風格を感じさせる。窓ガラスには割れたときの散乱防止のためにテープによるバッテン処理が施されている。 ![]() (左)ザ・年季 (右)バラエティに富んだ椅子の種類はリサイクルショップを彷彿とさせる ここにいていいのだろうか、との不安が頭をもたげるが、壁を見るとメニューが書かれている。 麺類は、素うどん250円、もやしラーメン350円、カレーうどん390円……えらい安いではないか。カレーライス430円、オムライス490円、ハムエッグ定食550円、カツ定食650円……。 店内は客を迎え入れる雰囲気とは言い難いが、隅にオカモチがたくさん置かれているから、出前中心の店なのかもしれない。 しかしよく見たら、テーブルごとに花があしらわれていたりして、案外おもてなしの心が感じられる。 造花ではなく本物の花が飾られているそのとき奥から、客の来訪に驚きの表情を隠せないおばあさんが出て来られた。線の細い声で「いらっしゃいませ」とおっしゃったので、いてもいいようだ。 おばあさんはお歳の割にスラリとして、上品で丁寧、そしてその笑顔から歓迎ムードが感じられる。なんだかちょっとこっちも嬉しくなる。 風呂上がりだった俺は白飯よりもオカズで一杯やりたかったので、ハムエッグ単品と野菜炒め550円を所望した。だが何てこった、アルコール類は置いてないと! おばあさんは申し訳なさそうに、「お隣が酒屋さんなんですけど」とか細くおっしゃる。持ち込みはOKとのこと。 なので料理を待つ間にちょいと隣へ出向いたら、めっちゃシャレオツな輸入ワイン専門店だった。野菜炒めに輸入ワインは合わんな……。 それにしても、隣り合っていながらこの2つの店は全くの別世界なのであった。 結局、ビールは斜め向かいのスーパーマルショウで調達した。 そしてやってきたハムエッグは玉子3つ、野菜天ぷらもついている。野菜炒めもたっぷり。 ![]() (左)玉子ひとつ破損 (右)たっぷりオトク! 誰もいない薄暗い食堂で、ビール飲んでむしゃむしゃ食って腹パンパン。 ハムエッグ単品の値段は忘れたが、たぶん300円台だったと記憶する。 なにやら得がたい体験をしたような、ふしぎな余韻の残る店だった。また訪ねてみたい。(2015年3月) |
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| 安全入船食堂
前夜、門司港の串かつ屋で「安く朝飯を食えるとこがある」と教えてもらい、翌朝行ってみた。 港湾施設の倉庫などが並ぶ殺風景なエリアに、それはあった。教わった通りコンテナが使われている。 内部は普通に食堂だった。年配のおやじさんが料理を作っている。 壁メニューには「朝定食300円(大330円)」「昼定食350円(大380円)」「御弁当350円(大380円)」などとある。聞いてはいたけど、ホンマに300円や・・・。 もちろん、それを注文。 ![]() (左)チープな空間 (右)朝定食300円 安い材料をあっさりと味付けしてある。むろん300円なのだから文句などあるはずもない。しっかり食べて腹いっぱいになった。 メニューには「おかず50円」「小ビール・酒・缶ビール300円」もあったから、おかず単品で飲むこともできるようだ。 後日調べたところによると、かつては門司港中心部にあって親しまれていたようだが、門司港の観光化にともなって現在地に移転することになったらしい。 かつての場所には現在、「海峡プラザ」という観光商業施設がある。(2014年12月) |
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| あさ ★
門司駅前から国道3号を渡って2筋目、通称みずき通りで「うどん・そば・寿し」の看板を上げる、あさ。 厳密にはうどん屋さんのカテゴリーだろう。でもメニューが俺の食堂心をくすぐるのよねー。 以前ここでごぼ天うどんを食ってから、なんやしらん俺の心にあさが住み着いてしまった。 ![]() (左)活気のあるみずき通り (右)ごぼ天うどん420円、ぶっといゴボ天が6本ドーン 店内は奥に広く、開放的な雰囲気だ。8人くらい座れるカウンターと、テーブル3つ。明るいおばちゃん店員2人と、奥の厨房に調理人がいるようだ。 店内から眺める商店街の風景がよい。それが店の雰囲気を五割増しにしてんのよね。 うどんは細くて、やらこいやつ。だしは薄味。ミニうどん220円から鍋焼きうどん800円まで各種あり。迫力満点のゴボ天は「半分でええっちゃ、3本で」という客もいるらしい。 普通のうどんとは別に、純手打ちのうどん・そば(ともに600円、ざる700円)もある。 丼物も各種400~650円。さらに気になるのはカツ単品520円。味噌カツ(620円)は甘口・普通・辛口・激辛と選べる。 それらミニうどんから味噌カツまで全部、+330円で定食になる。そして定食のめしは、白めし、イナリ2ヶ、チラシ1皿から選べる。 定食ありきではなく、みな単品から表示してあるのが嬉しいねぇ。めし大中小(200・150・100円)とか巻寿司190円なんかを付けて安く上げることもできる。 それらとは別に、アジフライ定食・エビフライ定食など(700円)もあるし、カレーライス550円やカツカレー750円もある。 さらに今回、もっと安上がりな単品ものの存在に気付いた。 ごぼ天うどんのごぼ天だけ、6ヶ100円! えび天だけ、1ヶ100円。 じつをいうとあまり腹は減ってなかった(それでもこの店に入りたくて入ってしまった)ので、ゴボ天とエビ天2本、計300円でビールをチビチビ飲む。 ![]() (左)ゴボ天6ヶ100円 (右)エビ天1ヶ100円×2 なんでかわからん。でも門司に行くたび、ちょこっと寄りたくなる名店だ。 ちなみに隣の店、「ぬかみそだき ふじた」のぬかみそだきをおみやげに勝って帰ったら、高校生の娘が「クソうまい!」と言ってものすごい勢いで食べた。(2015年3月) |
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| だるま食堂
小倉から妙見山・足立山・小文字山と歩いて、腹ペコで下りてきた。おーい食堂やーい・・・! と、そこに味のある構えのだるま食堂登場だ。 ![]() (左)この看板の文字! (右)テーブル四つくらいと奥に座敷 物静かなおじちゃんとおばちゃんがやってる、落ち着いた店だ。奥に広めの小あがり2席あり。 机のメニューを見ると、丼物は500~700円台。麺類は、かけうどん430円はやや高めだが、ラーメンは480円と一般的。もちろんチャンポン、皿うどん(ともに650円)もある。 まずはビール450円、そしてチャーハンとラーメンのサービスセット700円を注文。 厨房には中華鍋が大から小までたくさん並んでいるのが見えて、手前でおやじがその一つを振っている。そこから聞こえてくるリズミカルな音とおやじの後姿を見てるだけで、うまいのがもうわかってまうねん間違いない。 ![]() (左)ラーメン (右)チャーハン絶品! やってきたラーメンは言わずもがなのトンコツ、でもあっさりしていてチャーシューもうまい。そしてそしてチャーハンも期待通りのうまさ、パラパラ具合が心地よい。これぞプロの味やね。 700円でめっちゃトクした感じがする。町の食堂万歳!(2015年3月) |
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| 玉川食堂
小倉の中心部、魚町商店街にあるビルの一角に、地底深くへ下りてゆく階段がある。 階段のいたるところに食堂メニューの手書きホワイトボードが下げられている。 メニューの合間合間に、「火曜・金曜はサービスデー」「第3月曜日カレーライス大サービスデー」「本日のサービスタイムPM2:00~PM5:00」「おかげさまで97年目」などの文句が赤字で書き込まれている。 階段を下り、廃墟のような空間を経由してからも宣伝ボードは終わらない。しつこいくらいの勢いに圧倒されつつ進むと、いちばん奥に玉川食堂が現れる。 ![]() (左)あやしい階段 (右)激しいメニューボード ![]() (左)くじけず進むと見えてくる (右)店内は細長い 店内にはテーブル4つほどと、手前に座敷もあるもよう。 メニューボードから予想された通り、おやじさんは元気いっぱいの話し好きだ。厨房で料理をしている娘さんらしき人とやっているようだ。 メニューは和洋中いろいろ揃っているが、定食は日替り720円、トンカツ定食1070円、エビフライ定食1300円など結構ええ値段してる。丼物・麺類は700~800円台。 先客の若者3人が注文していた定食を見ると、ごはんがすさまじい大盛だ。しゃもじでペタペタと固められて聳え立っている。 これで「普通」とのこと。「閉店の10時までしっかり定食を食べられるのがここの自慢」だと、おやじさんは機嫌よく笑いながら言う。 でも、夜の10時にドカ飯をしっかり食べたい人って、どんな生活サイクルなんやろ。 手ごろな単品メニューもいろいろあるので、鯖のぬかみそ煮とマカロニポテトサラダで焼酎を飲んだ。 ![]() (左)マカロニポテトサラダ350円 (右)鯖のぬかみそ煮450円 焼き味噌をサービスで出してくれた先代は豊前市の宇島で同屋号の料亭をやっていたそうだが、のちに小倉へ移って今年で51年になる。宇島時代から数えて創業97年ということだ。 厨房の娘さんが会計してくれたが、どことなくアニマル浜口親子を思い出させる雰囲気の、豪快でほがらかな父娘だった。 反対側(魚町の1本東の通り)の出入口から(2015年3月) |
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| 千成屋 ★
旦過市場を南へ抜けてすぐ右へ小さな橋を渡り、路地と幹線道路との角にある小さな大衆食堂。両面から入ることができる。 ![]() (左)路地側入口の横にはおかずケースが突出している (右)狭くて渋い店内 中央にテーブル2つと、窓側・壁側にそれぞれカウンター4席ずつくらい。幹線道路の喧騒がウソのような時間停止空間だ。 わりとそっけないおばちゃん二人でやっている。 壁メニューは多くない。うどん・焼きそば・チャンポンが300~400円台、目玉焼・玉子焼が200円、野菜炒め330円、あとは汁物とめし。 そのぶん朝からおかずケースが充実しているのが嬉しいやんか。俺こういうんが一番好きなパターンやわ~。 魚の煮付や大根サラダも気になるが・・・。 ![]() (左)おかずケースから筑前煮とほうれん草 (右)壁メニューから目玉焼き200円 おかず、みなウマイ。めしについてくる漬物も酸っぱくておいしい。おばちゃんに「この漬物うまいね!」と喜びを伝える。 開け放たれた路地側の入口をフト見ると、路地の向かいに昭和館という映画館のレトロな宣伝ポスターが貼ってある。まさにここだけ昭和だ。 ![]() (左)幹線道路側の入口を内側から (右)路地側入口、向かいの映画ポスターが泣かせる! めしを食い終わってカウンターの端をフト見たら、ドリップ式のコーヒーメーカーがある。「食後のコーヒー100円いかが?」やと? さっそくおばちゃんに「このコーヒーください」と言って、いれてもろた。熱いコーヒーすすりながら、もうしばし昭和の世界にひたっていこう。 モノレールの旦過駅が近いけど、小倉駅から商店街や旦過市場を歩いてゆくのも楽しい。(2015年3月) |
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エビス屋昼夜食堂
黒崎の駅近に24時間営業の驚異的な食堂がある。 夕方ごろに行くと、ガラス越しに人のお尻がずら~っと並んでいて、割り込むスキマがあれへん。 いろんな人種がいそう・・・少し時間をずらして再訪問すると、なんとか座ることができた。 中央に広いオープンキッチンがあり、それをカウンター席が三方から取り囲む。カウンターとキッチンの間には、うまそうなおかずの入ったガラスケースがズラリとしつらえられている。 手前のほうには殻つきカキや、アジの南蛮漬け、マカロニサラダ、向こうの方には玉子焼き、コロッケなどが見える。 カウンター上部の壁メニューには飲み物や一品もの、麺類がズラーっと書かれている。向こうの壁には丼物のメニュー。 値段はビール大瓶520円、焼酎260円、冷奴160円、納豆120円、めし小140円、高菜の油炒め210円、サバ煮付260円……などなど、すべて良心的だ。 さらに後ろの壁の黒板にはオススメの一品メニュー。アラカブ煮付380円、カキフライ5個420円、特大天然活ホタテバター焼680円、本生マグロ刺身780円、クジラ刺身1050円・・・。 なんかスゴイやんかココ! むちゃむちゃ興奮してまうやん!! ![]() (左)カウンターとキッチンの間のおかずケース (右)カウンター上のメニュー、多すぎて見えない 客層はじつにさまざま。1人でタラタラ飲んでるおやじ、2人連れの若い女性、家族連れ、若者、中年夫婦・・・それがカウンターでギッシリと食い物を取り囲んでいるのは壮観だ。 注文するものにしても、酒のあてばっかり頼むジジイもいれば、チャーハンなどの夕飯を頼む親子連れもいる。それぞれがそれぞれの使い方をしている。 それをキッチンの5人のおばちゃんたちがチームワークよろしく捌いている。前に2人、後ろに3人、それぞれの持ち場で声を掛け合いながら、息の合った連係プレーは見ていて気持ちいい。 ![]() (左)餃子(8個)じゅんじゅんに焼きたて! (右)アジ南蛮漬け、値段忘れた 玉子焼き160円目の前のおかずケースのを指さして取ってもろたり、壁のメニューから注文したり、そりゃもう大騒ぎのまっちゃんさ。 焼酎お湯割りを2杯飲んだところで、隣で呑んでいたオヤジがなぜか冷酒を1本くれた。 飲んで食って、お勘定ヤッスー! ってなんぼか忘れたけど。 これを24時間やってるとは・・・もう最強、参りました。近所にあったら毎日通います。(2015年3月) |
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