関西の激渋銭湯
チープに極楽。生きててよかった!
   
【韓国】の激渋銭湯(もぎょった:沐浴湯)
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ひゃんやん湯 △(釜山)≪廃業≫
そほ湯 (釜山)

ちょっそく湯 ★(晋州)

ふぁんなむ湯 (慶州)
わんりむ湯 ★(慶州)
ふぁにょん湯 (全州) 新

ふぁそん湯 △(扶安)

ひゃ(向洋湯?) ≪廃業≫

2016年3月、廃業を確認しました。
レポートは営業当時のものです。


釜山市中区大庁路(テチョンノ)55 →地図
【営業時間】朝〜たぶん19時くらい?
【定休日】
【料金】5000ウォン(当時レートで約500円)


 プサンのプピョン(富平)市場界隈にはいくつかの銭湯があるが、どこも見るからに設備系。もっとヒナビたやつはないんかな〜。
 と思いつつこのエリアの北を区切る大通り、テチョン路を物色すると、道路の北側に面して銭湯らしき建物を発見した。

 
(左)道路(テチョンノ)の向かいから  (右)モギョカムニダ(沐浴します)の看板が目印

 ビルではあるが、「サウナ」などの客寄せ謳い文句が何も出ていないのはヤル気なさの証拠! ってここで喜ぶ神経もどうかしてるけどな。
 温泉マークのガラスドアを開けると正面にフロント窓口があって、ヤル気なさげなおやじが座っている。

 料金が書かれているが、韓国銭湯いつの間に500円もとるようになったんや! 念のため「もぎょかごしぷんでよ〜、おるまえよ?」(風呂入りたいけど、なんぼでっか?)と確認してから支払う。
 そのとき、おやじが何か言おうとした。だが、俺がタオルの入ったコンビニ袋を持っているのを見て、言うのをやめた。
 ははーん、韓国銭湯はタオル使い放題が一般的だが、もしかしてここはそうじゃないんかな?

 横の階段を上る。男湯は2階、女湯は3階のようだ。

 
(左)階段踊り場から振り返る  (右)踊り場から入り口を見上げる

 
(左)男湯入り口には囲碁セット  (右)脱衣場

 脱衣場には誰もいなかった。木目柄のビニールクロス床、茶色い縦長ロッカーは韓国銭湯の定番だ。
 そして浴室入口の横にあるはずの使い放題タオルのワゴンが…ない。やっぱりな。いつものクセでうっかり持って出て正解だった。
 入口横にはタオルはないけど塩が置かれている。

 
(左)浴室入口付近  (右)塩がある

 裸になって浴室へ。
 キターー!と声をあげそうになる、素敵なレトロ風呂だ!

 
(左)浴室  (右)自動アカスリ器、でしょうたぶん

 床にはダークな石質タイルが敷き詰められている。
 入って左に円い汲み出し湯鉢、これがいい! フチ上面に色とりどりの1cm角のモザイクタイルが貼り込まれとるぞ。古びているが、乙女のお弁当箱みたい。
 が、そのベリベリキュート湯鉢の横では、一人のオヤジが仰向けフルチンで床に寝転がっている。客はこのオヤジだけのようだ。

 その隣にスチームサウナ、これは強烈! 入ってられん。過去最強かも。
 その奥にアカスリコーナーと長方形の汲み出し槽がある。

 逆サイドの右手前には広い水風呂と、その横にも長方形の汲み出し槽がある。この湯はずいぶんぬるいが、やはりフチはキュートタイルで彩られている。

 そして中央には、角がカーブした長方形の主湯がデンとある。それを神戸西部の銭湯とそっくりな、高さ10cmに満たない段(かまち)が取り巻いている。
 この湯船のフチも同様に、カラフルな細かいモザイクタイルが貼り込まれている。なんちゅーかわいいお風呂いむにっか!

 
かわいい湯船!

 お湯は循環してないようでやや濁っていた。
 そのかわり、給湯・給水カラン下に麦飯石のようなブロックほどもある石がたくさん籠に入って沈められている。

 奥壁にカラン列、と思いきや全部シャワーのみに改造されている。でも、いくら出しても水しか出えへん。
 右に自動アカスリ器のようなものがあり、その横壁に立シャワー2機。ここだけ湯が出たので、立ったまま備え付けの石鹸で全身を洗った。

 おやじはずっと寝ていた。死んでいるのかなとも思ったが、たまに姿勢が変わっているので生きているようだ。股間にタオルくらいかけろや。

 水しか出ないシャワーや熱すぎるスチームで500円は高いと感じたが、かわいいレトロ風呂に入れた俺は満足だ。
 このあとプピョン市場で食ったテジクッパもうまかった。 
(2014.5.11)
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そほた(西湖湯?)

釜山広域市西区アミ洞69-7 →地図
69-7 Ami-dong, Seo-gu, Busan
【営業時間】
【定休日】
【料金】4500ウォン(当時レートで約450円)


 トソン駅から5分くらい坂道を登ると小さな市場がある。そこを入っていくと角地に面して銭湯がある。
 この近辺には銭湯が多く、すぐそこに見えているプヨン湯からは100mくらいしか離れていない。

 プヨン湯は4000ウォン(400円弱)と書かれていたが、こちらソホ湯は4500ウォン。高いけど、レンガ調の外壁に魅かれてこっちにした。
 それにしても、この至近距離で料金に差があるとは、その違いやいかに。今度プヨン湯にも入ってみなあかん。


 右に小さな市場

 受付におやじさんがいる。女は1階、男は2階のパターン。

 2階の男湯入口

 脱衣場は広い。ロッカーが何列かに分かれて、たくさんある。
 日曜日の午前中、相客5〜6人。湯上がり客がのんびりとテレビを眺めるくつろぎの情景だ。

 使い放題のタオルが浴室入口に積まれているので、それを1枚とって浴室へ。
 風呂場は石畳が敷かれ、隅々までよく磨かれている。
 中央に大阪式の腰かけ段をともなった長方形の石造り主湯、ぬるめと熱めに仕切られている。段で寝ているおやじがいる。

 その右には立ちシャワー、左には神戸式のくみだし槽(段なし)とカラン列がある。
 奥にシンプルな乾式サウナと、韓国的に大きな水風呂と、アカスリコーナー。そして出入り口横にも神戸くみ出しがある。

 設備的にはベーシックな韓国銭湯だ。
 そして清潔度が高く、気持ちよく入ることができる。広い水風呂でスーイスイ。

 日曜朝の銭湯散歩にピッタリなお風呂であった。さー、クッパプでも食いに行こっと。

(2016年3月)
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ちょっそった(◆石湯)
(◆は「直」を3つピラミッド状に重ねた文字)

慶尚南道晋州市ポンソン洞4-12 →地図
4-12 Bonseong-dong
Jinju-si, Gyeongsangnam-do
【営業時間】朝〜たぶん19時くらい?
【定休日】
【料金】4500ウォン(当時レートで約450円)


 チンジュ(晋州)の市外バスターミナルから西へ10分ほど歩くと、晋州城址がある。秀吉軍との激戦地らしいが、その丘へ上って町を見渡せば、あるよあるある風呂屋の煙突。
 徒歩圏内にいくつもあるうち、いちばん気になったのがここ。城址公園の北側すぐそこだ。

 
(左)真ん中の茶色い煙突(青い煙突は何かワカランかった)  (右)東側から

 小さな交差点の角地にある3階建て。茶色いレンガ調のタイルに覆われた外壁と、アーチになった男女の入口がじつにそそるねぇ。
 どうやら旅館を兼業しているようで、角に別の入り口がある。

 左のアーチが男湯だ。数段上がってアーチをくぐると料金ブースがあり、おっちゃんが座っている。
 その横手がすぐ下足スペースになっていて、カーテンくぐればもう脱衣場だ。
 階段を上ったり重いドアを開けたりさせられることが多い韓国銭湯にしては、えらく簡単なつくり。むろん俺はこういうチープなのが好きだ。

 
(左)脱衣場から下足スペースを見る  (右)脱衣場

 脱衣場はこぎれいでこぢんまり。浴室入口には使い放題のタオルラックがセッティングされている。
 裸になって浴室へ…おぉーっ! でっかいタイル絵や!

 
(左)湯船とタイル絵方面  (右)洗い場方面

 浴室もミニサイズで、床は切石が張り詰められている。
 湯船は主湯が一つ、湯はややぬるめ。その横に3段上がって、主湯より広い水風呂がある。いずれも周囲は石張りだ。
 洗い場は六角形の島カランが真ん中ドーン。壁にもカランと立ちシャワーあり。



 イグアスの滝やろか・・・このチッコイ風呂屋にこの立派なタイル絵は意表を突かれたなぁ。
 水風呂の横には強力なサウナもある。

 
内部は石の壁

 昼下がりの時間帯、一人だけいた先客が帰ったあとは貸切になった。
 城址公園そばのレトロな建物、清潔さ、タイル絵と、小粒ながらもよき風呂屋だった。今度は泊まってみよかなー。(2014.5.13)

 
(左)屋号は城址の◆石楼(チョッソンヌ)から。夜はたぶんネオンが光る! (右)またね〜
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ふぁ(皇南湯)

慶尚北道慶州市皇南洞
 →地図(たしかこの辺)
【営業時間】5:30〜?
【定休日】
【料金】4000ウォン
    (当時レートで約320円)


 韓国は日本とそっくりな銭湯が日本以上の密度で存在する銭湯天国だ。

 でも、これまで韓国西部のいくつかの町で探索した限りでは、銭湯文化が盛んであるがゆえにスーパー銭湯化したものや旅館併設のビル銭湯ばかりで、当サイトで紹介しているような激渋系は発見できていない。唯一、全羅道の鎮安という小さな町で瓦屋根のボロイ廃業銭湯を1軒見ただけだ。
 しかも、見かけは多少レトロっぽくても、内部はたいていサウナやアカスリコーナーが充実している。

 いずれにせよ、新しい町へ来ると、隅々まで歩いて銭湯を探し回ってしまう変態イルボンサラムな俺様だ。
 初めて来た古都キョンジュ(慶州)でもやはりボロ銭臭のする下町を徘徊していたら、極太のレンガ四角柱煙突を発見した。ここまで太いのは日本では見たことがない。

 
(左)あれにみゆるは   (右)すごくぶっとい

 前に回ってみると、おぉ! 瓦屋根の平屋建て、いわゆるハノク(韓屋)ふう銭湯だ。初めて遭遇したぞ。

 
自転車で通う銭湯風景

 ただし外壁や装飾などはとてもきれいで新しく、どうも木造ではなさそう。壁沿いの松の木の大きさが、改装してさほど経っていないことを物語る。
 看板下の入口を入ると正面にフロント、病院の受付みたいな韓国スタンダード。早朝5時半からやっているのも韓国の標準だ。閉店時刻は書かれていなかったが、だいたいどこも夕方には閉まってしまう。韓国では風呂=朝、なのね。

 フロント右側に男湯の入口がある。日本式の引き戸ではなく、木製の豪華なドアだ。
 脱衣所の広さは、日本の普通の銭湯サイズ。床はベージュの大理石柄タイルで、天井も同柄の壁紙が貼られている。ともに新しく美しい。
 ロッカーは縦長スチール製、これも韓国標準。
 浴室の入口には御影石が敷かれ、自由に使用していいアカスリタオルと体拭きタオルが積まれている。

 浴室は日本でいうと、やや大きめの銭湯くらいの広さだ。ここもヒナビ感はまったくないが、床全面に肌色がちの御影石がびっしりと敷き詰められているのが関西人には嬉しいところ。
 入口横に立ちシャワーが3つ並んでいるが、こいつの勢いも最高だ。

 中央に主浴槽があり、周囲を大阪式の座り段が取り巻いている。フチは御影石、内部は青いタイル貼り。まったく大阪銭湯だ。
 湯は41度強で、やや白っぽく濁ってるぞ。朝の5時半からやってたらこんなもんか? もしかして循環装置がないか、弱いのかもしれん。
 でも大きな湯舟にゆったり浸かるのは当然ながら極楽だ。とくに旅先ではね。

 左手の壁近くには韓国名物、くみ出し洗い用の楕円槽がある。これは神戸のいくつかの銭湯にもある。フチのまわりをやはり座り段がとり囲み、人々はここに座って湯をくみ出して体を洗う。
 反対側の壁際にはカランが並ぶ。自動調温シャワーつきの最新式。カランを使っている人と、くみ出し洗いをしてる人は半々くらい。俺はとりあえずくみ出しで頭を洗い、カランで体を洗った。
 どちらにも石鹸が置かれている。タオルとせっけんが完備されているのは韓国銭湯の嬉しいところ。日本と同様、自分のお気に入りのシャンプーなどをごちゃごちゃ持ってきている人が多いけど、俺のようにタオル1本、せっけん1個しか使わない人なら完全に手ぶらで来れる。

 奥にアカスリスペースがあり、おっちゃんがアカスリしてもらっていた。
 その横っちょにはサウナが2室ある。片方は乾式サウナ、テレビつき。壁にはデコボコの天然石が貼られている。
 もう1つのサウナ室は使われていなかった。
 サウナの手前には広い水風呂。この広さも韓国標準だが、嬉しいねぇ。

 夕方5時前後、男湯の客は10人くらい。脱衣所では年寄りの背中をみんながかわるがわる拭いてやったりしていた。

 
(左)あがったら日暮れ   (右)看板のネオンが光っていた

 
ふぁんなむたんのある通り

 場所は慶州中心部の南側、大陵苑の西にあたる。バスターミナルからだと、慶州工業高校の北側の道を大陵苑に向かって歩いていく。徒歩10分くらい。小さな市場の向かい。
 ちなみにこの皇南洞というところには古い韓屋がたくさん残っていて、ぶらつくとけっこう楽しい。まったく観光化されておらず、穴場かも。 (08.11.9)
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(王臨湯?)

慶尚北道慶州市北部洞
 →地図(たしかこの辺)
【営業時間】朝〜?
【定休日】
【料金】4000ウォン
    (当時レートで約240円)


 韓国の市街地は直線道路で碁盤目状に整備されているところが多いが、慶州にはうねうね曲がった細い路地がけっこう残っていておもしろい。

 そういうところを歩き回りながら、いくつかのビル銭湯をチェックしつつ、中心部の北へ足をのばす。
 バスターミナルから20分くらい歩いたかな。慶州文化園から鳳凰路を北へ数分のあたりで、路地の入口に温泉マークつきの看板ゲートを発見した。銭湯か?

 
(左)温泉マークと文末「タン」の文字が目印   (右)路地を入ってゆくと・・・

 「ワンリムタン」と読めるが、どういう意味かはわからない。「王臨湯」か?
 路地の奥に入ってみると、冒頭写真のような建物が現れた。また出ちゃったよ〜ん瓦屋根の平屋建て! ここも古い建物ではなさそうだけど、堂々たる韓屋型銭湯ぢゃありませんかい。

 しかもだ。テラス状の入口正面にフロントがあるが、驚いたことに、その左右に、「男湯」と書かれた青のれん、「女湯」と書かれた赤のれんがかかっているではないか。
 ハングル洪水に疲れた目を癒しまくる和の情景。ああ、なんてこったい。

 フロントには40代くらいの男性がいた。「4000ウォン」と書かれているが、3000ウォンでいいと言う。
 日本式ののれんはあるけど、入口はやっぱり韓国式のゴージャスな木製ドア。それを開けて靴を脱ぐ。下駄箱はなくて棚のみ。

 脱衣所は日本の平均的銭湯サイズで、真新しく木質系中心で改装されている。床は木製フローリング、ロッカーは縦長だがこれも珍しく木質系だ。そして中央には木の座り台が2つ設置されている。
 石とタイルとスチールが目立つ韓国銭湯にあって、ここは日本を意識しているのかもしれん。隅に飲み物自販機あり。
 浴室入口の右には韓国定番、自由使用可の布タオルとアカスリタオル、左には冷水器が備えられている。日本の一般銭湯より進んだ嬉しいサービスだ。

 でも使い終わったタオルなどが散乱しているのもまた韓国標準。なぜか笑いがこみ上げる。つい片付けたくなるけど、ここは韓流に従おう。

 
(左)脱衣所、中央が浴室入口  (右)日本では見られない風景、トイレの戸も開きっぱなし

 浴室へ入って、ちょっとたまげた。こんなの見たことないぞ。
 浴室の床に、ヒスイのような緑がかった石の板が隙間なく敷かれている。きめこまかでしっとりた、あまり見たことのない石だ。
 床だけではない。湯船といわずカラン周りといわず、すべてがこの石で覆い尽くされていて、浴室全体がヒスイの薄い緑色に染まっているのだ。俺は思わず立ちすくみ、しばしほれぼれと見渡した。

 浴室の中央に例のくみ出し洗い用の楕円形槽があり、これも全面ミドリ石。でも湯がだいぶ減って、ぬるくなっている。
 その右手に浴槽が2つ並ぶ。大阪式座り段つき、もちろんこれもフチから底まで徹底的にミドリ石。でも一つは湯がカラッポだ。壁に「ノクチャタン(緑茶湯)」と書いてある。入りたかったなあ。残念。
 もう一つの主浴槽(オンタン=温湯)はちゃんと適温の湯が入っているが、お湯はやや白濁している。そういやこの湯舟、日本の銭湯のようにお湯が湧き上がってないぞ。ていうか穴が排水口しかない。循環装置がなさそうだ。

 ははーん、わかったぞ。営業時間はどこにも書いてなかったが、たぶんもう終わりの時刻が近づいているのだろう。まだ夕方5時台やけど。
 で、この時間になると緑茶湯は湯が汚れてくるから落としてしまい、そのかわりに値段を3000ウォンに下げていると、こういうわけではないだろうか。
 でもそれを確かめるには韓国語力が若干不足しているので真偽のほどはわからない。

 湯舟の手前には乾式サウナがある。中には座る台と寝ころぶ板が置かれている。ここでいつものように腕立て伏せをした。
 サウナの前には大きな水風呂(ネンタン=冷湯)、チベタくて気持ちええぞ。ここも当然のごとく全面ミドリ石だ。

 カランは自動調音の最新式、シャワーつき。どこでもこれが普及しているようだ。でもここでは「シャワー」と「バス(蛇口)」の切り替えが逆になっているのがご愛嬌。
 その奥にアカスリスペースがあり、湯舟と反対側には立ちシャワーが4つある。ここにも韓国らしく使用済みタオルやカミソリまで落ちている。

 5〜6時、他客は3〜4人ですいていた。中学生くらいの子が一人でのんびり長風呂を楽しんでいる。でも誰よりも俺が長くいた。

 そろそろ上がろうかと思っていると、微妙にアンモニア臭が漂ってきた。むっと思ってそっちを見ると、出入り口横にある小便器でじいさんが小便をしている。
 浴室の一角に小便器があるというのも韓国ではよく見かけるが、使用者を見たのは初めてだ。しかしなあ・・・。
 じいさんはそのまま脱衣所へ出て行った。出たところにも便所があるんやから、もうちょい我慢して体をきっちり拭いてからせえや・・・というのは日本人だけの理屈なのだろう。

 出入り口横、小便器の反対側には陶器の大きな壺が置かれ、中には水が入っていてひしゃくが置かれている。関西銭湯の水鉢に通じるものを感じる。小便用かもしれんけど。

 でも、なにかとおもしろかった。
 緑茶湯に入れなかったのは残念だが、銭湯ファンなら、ここのヒスイみたいな石造りの浴室は見る価値大だ。外観とこの石とで★つきだ。

 表に出たところには、木のベンチが置かれている。そこに腰かけて、暮れゆく銭湯風景をしばらくぼんやりと眺めた。 (08.11.11)


右の明るいところがフロント
 
(左)路地のベンチから   (右)煙突はれんが製の円柱
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ふぁにょ(歓迎湯?)

全羅北道全州市完山区豊南門4ギル16-15(たぶん)
 →地図(たぶんここ)
【営業時間】04:30〜19:00?
【定休日】
【料金】4500ウォン
    (当時レートで約450円)


 全州(チョンジュ)は二度目。前回来たときは近代的なスーパー銭湯しか見つけられなかったが、しぶとくまた来た。今回は早朝から探索だ。
 おっ、お風呂グッズを持ったおばさんが歩いているぞ。でもついて行ったら、スポーツサウナ的なビルに吸い込まれていった。

 全州といえば伝統的な古い家屋が残るハノクマウルという観光地区が有名だが、そこは前回の探索で古い銭湯は1軒も存在しないことを確認済み。
 だがその西側、豊南門から南部市場のあたりに観光化されていない古い家並みがあったはず。

 煙突を探してキョロキョロしながら歩いていると、豊南門の北西の空にキターー!

 
(左)古そうなレンガ煙突発見! (右)ファニョン沐浴湯、の矢印

 そいつを目指して路地をグネグネ進む。何度か曲がり、古い民家が密集するディープな路地奥で、やっと入口を見つけた。
 銭湯と旅館を兼ねたパターンだが、旅館はもう営業していない様子。

 屋号のファニョンってどういう漢字を書くのか、あとで辞書を引いたら「@歓迎、A幻影」と二つ出た。この場合、おそらく「歓迎湯」だろう。幻影湯のほうがおもしろいけど。

 
(左)正面、だいぶ古びてる (右)旅館入口、もうやってない様子

 入り口の受付におやじさんがいて金を払う。女湯1階、男湯2階。この逆のパターンは今のところ見たことない。

 
(左)男湯は2階へ (右)入口

 広い脱衣場の一角に散髪屋が入っていて、髪を切ってもらっている人がいる。
 一人でテレビを見ながらブツブツ言ってる人もいる。

 
(左)脱衣場広々 (右)床屋さん営業中

 浴室も広々している。きっちりと敷き詰められた切石がいい感じだ。
 浴室は横に長く、入口側の壁沿いにはかつてカランが並んでいたようだが、外されている。右手にトイレ。
 中央に島カランと、石造りの主湯がある。主湯は大阪式の腰かけ段が取り巻き、広くてぬるめの湯船と、狭くて熱めの湯船に分けられている。広いほうは気泡が噴出中。

 湯船の内側はザラッとした石が使われていて、角が立っているので油断するとケガしそう。
 湯船まわりの腰かけ段は、石に滑り止めの切れ込みがあるが、フリーハンドで彫られていてくにゃくにゃなのがおもしろい。
 左奥に乾燥サウナと広い水風呂があり、右奥にはスチームサウナがあるが使われていない。スチーム室の横壁に立ちシャワーが並んでいる。

 全体にクタビレ感が漂っており、朝っぱらから気だるいムードに浸ってボーッとできる。相客の2〜3人もボーッと入っていた。

 
ファニョン湯の路地
(2016年3月)
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ふぁそ(花城湯?)

全羅北道扶安群扶安邑東中里189-1
 →地図
【営業時間】朝〜19:00
【定休日】
【料金】5500ウォン
    (当時レートで約550円)


 プアン(扶安)という小さな田舎町に来た。さっそく宿探し&風呂探し。
 バスターミナル近くでモテル兼業の設備系らしき銭湯を2軒ほど見つけたが、もっとディープなんはないのかな。
 市場を抜け、小学校の北側に歩いて行くと、レンガの古い煙突を発見!

 表に回るとかなりキテル感じがあるが、営業しているようで、受付におやじの姿が見える。このとき18:20くらい。何時までかと聞くと、「今なら入れるよ、19時までだ」というような答え。5500ウォンのところを5000ウォンにまけてくれたけど、えらい高いな。

 女湯1階、男湯は2階。階段にはモノが多い。
 脱衣場にはいると、運動器具がいろいろ置かれている。ベンチプレスまであるぞ。そうか、これらを使い放題ということで高くしてるんやな。

 
かなり本格的

 浴室はすでに電気が半分消されていて薄暗いが、けっこうな広さがある。
 30年くらい前に浴槽を改装し、10年くらい前にカラン・シャワーをなおした感じだろうか。

 
暗い〜、電気つけてくれい!

 石張り床の中央に主湯がデンとあるが、腰掛け段が高い。45cmくらいある。
 右壁にカラン・シャワーが並んでいるので、そこをひねっていると、おやじが来て「そこは水しか出ないあっちのシャワーを使え」というようなことを言う。
 左側壁に立ちシャワーが並んでいて、確かにそっちは湯が出た。ここに石鹸もある。

 主湯は2槽に仕切られ、終わりがけのせいか、だいぶ湯が減っている。広いほうがぬるいが、これがやたらとぬるくて入る気がしない。幸い、狭いほうは41度くらいあった。
 奥にサウナと水風呂があるが、サウナはすでに消えている。
 水風呂は手前に張り出していて、主湯と同じ高さの段があって、主湯から水風呂へ行くために一度床面へ降りなくても、主湯の段から水の段へと空中45cmの移動が可能だ。

 終了間際でイマイチ満足感に欠けるが、水風呂と熱いほうの風呂とを何往復かしているうちになんとかぬくもってきた。

 俺が最後の客かと思っていたら、途中で一人入ってきた。でもここの家族かもしれない。おやじは片づけ始めている。
 そして7時10分前くらいには、おやじも裸になって風呂に入ってきた。

 風呂だけで5500ウォンは高いが、ここはスポーツ器具の付加価値で客を呼んでるのだろう。銭湯料金バラバラだと、こういうのもアリなのね。(2016年3月)
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