チープに極楽。生きててよかった!
| 関西の名銭湯 【大阪市阿倍野区】 |
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| 美章園温泉 ★★ 天明湯 ★ 昭和温泉 文明湯 ★ 千鳥湯 ★ |
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美章園温泉★★
見よ、この堂々たる風格。伝統系では大阪最強じゃないかな。 天王寺からJR阪和線で1駅の美章園駅下車、徒歩1分。改札から左へ、線路の高架に沿って戻るかたちで濃い〜商店の並ぶ通りを歩き、1筋目を右折するとすぐに見える。初めて見たとき、思わず「おおおー」と声が出た。 でかい。重厚なる洋風建築。なおかつエレガント。そして何なんだよこの巨大プランター。暖簾の代わりに提灯が並んでいるのが目を引く。 目立つのである。美しいのである。銭湯というより、温泉地の風情なのである。源ヶ橋温泉と同様、文化財に指定されている。 提灯をくぐると下足室。いきなり高〜い天井、しかもシャンデリアのような照明が下がっている。もうギンギンに雰囲気が盛り上がる。 どこもかしこも黒光りのいい木を使ってます券売機で入浴券を購入し、番台に提出。脱衣場が・・・ひひ広い〜。天井も思いっきり高い〜。 そして壁も柱も、使われてる材木は古いんだけど見るからにいちいち高級。板張りの床に竹の上敷きがさわやかに広がる空間。脱衣場から眺める庭の雰囲気も最高。昭和初期の建築らしいが、ずいぶんカネかけたんだろうねえ。 もうこの時点ですでに癒されてしまう。 それでも贅沢に浴室へ。これまった広い! 入口すぐに噴水だ。そして中央の主浴槽は階段状に3槽に流れ落ちる仕組み。奥のほうには寝風呂、座浴、ともに気泡つき。そして漢方薬湯兼電気風呂、スチームサウナ、冷たーい水風呂、さらにガラス戸で別室状になったラドン風呂・・・。 もう、どこでも好きなだけ入ってよ。 ゴージャスでありながら、スーパー銭湯のような安っぽさがない。1つ1つこだわって、いい材料で丁寧に作った感じ、職人の魂が吹き込まれている感じ。 脱衣場ともども、なんとも落ち着く空間だ。これで360円とはね。当然のごとく繁盛している。 まったく、「遠くの温泉より近くの銭湯」ですなあ。 帰りにも必ず振り返って見てしまう |
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天明湯★
地下鉄谷町線の文の里駅から東へ歩いて5分ほど。明浄学院の北側、狭いが静かな住宅地に、真っ白な煙突がスックと立っている。小さな三叉路に面してシンプルな薄ベージュの洋館ふうのプチ銭湯が現われる。 飾り気のない凸形玄関だが、きれいに手入れされた庭木や鉢植えに包まれている。暖簾をくぐると、ここでもきれいに咲いたバラなど2鉢が出迎えてくれる。 ![]() (左)屋上のユルイ突出がちょっと珍しい (右)愛を感じるすばらしいセンス アルミ戸を開けると年季の入った番台があり、眼前に惚れ惚れするようなクラシカル脱衣所が展開する。 複雑なデザインの天井から3枚羽プロペラがぶら下がり、欄間にはびっしりと透かし彫り。ケヤキ一枚板の高級ロッカーには漢数字が刻まれ、小さな前栽には池があって、周囲にはたくさんの鉢植えが置かれている。その縁側から外便所への郷愁アプローチ。 簡素だが、これ以上ないという麗しい空間だ。 ![]() (左)貫目表示の体重計 (右)浴室戸の横にも見事なサツキの鉢植えが飾られている ![]() (左)格子内の天板は新建材だが、美しい (右)欄間は富士山などの透かし彫りがすごい 浮き彫りの漢数字少しずつ手を入れてあるが、建物自体は大正13年に建てられたものだという。古いけど、まったくボロくない。丹精込めた鉢植えだけでなく、床の上敷きや小さなテーブルセットなどに店主のセンスが光っている。 浴室は湯気の王国だ。 床は一般的なタイルが張られているが、数ヶ所の排水穴に向かって床全体にウネウネと起伏がつけられた古いパターン。 湯舟は男女壁に沿って3槽、手前から気泡、深、浅と並ぶ。周囲の座り段がかなり高めなあたりも古さを感じさせる。 湯温は深が43度くらい、両横はそれより1〜2度低い。あー気持ちエエ、ってほかに言うことないんかとも思うが、ない。 どの浴槽もフチには黒御影石、内側には青緑の丸い豆タイルがびっしり張りこまれている。主浴槽の給水口はヒツジの顔だ。ライオンはよく見るけどヒツジはレア。 座り段には不揃い小石型タイル先客1名が帰ったあとは貸切になった。 奥壁にはモザイクタイル絵、富士山をバックに巨大な天女が飛んでいる図。優雅っつーか、ちょっとコワイかも。壁の上のほうにはマジョリカタイル風の凸凹絵タイルがぐるっと張られている。 カランまわりにも渋い柄タイルが使われているが、かなり破損している部分もある。まあシンプルながらもなかなか色彩豊かだ。 出口横に水鉢あり。 上がりは飲み物販売あり。 牛乳を飲みながらさわやかなおかみさんと語らう。これだけの鉢植えを見事に咲かせる人だけあって、もう養子になりたいくらいの素敵な人柄だ。 「やめるのにも勇気がいるので続けているような状態です」とおっしゃる。 この銭湯の価値がわからん奴が多いようでは日本の将来も暗い。あらゆる業種の人がこの銭湯へ通い、おかみさんと鉢植えの花々から「もてなしの心」というものを学ぶべきだろう。 (06.4.27) ロッカーの隅もこのセンス。白梅ラン、だったかな? |
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昭和温泉
地下鉄御堂筋線の昭和町駅から南西へ徒歩4分ほど。 昭和20年代的な木造建築に、高度成長期的な間口横断型のシルバーパネルが合体している。 間口横断シルバーパネル銭湯は昭和30年代寝屋川出身の僕的には見慣れたフツーの外観であり、破風や凸型に比べてあまり面白みを感じないため、当サイトではこれまでほとんど取り上げてこなかった。でもここは前栽から伸びる桜の巨木と背後の母屋に魅かれるものがおます。 暖簾をくぐるとシンプルな玄関だが、木の下駄箱がすごい年季。 ![]() (左)玄関正面、木枠のガラス戸もナカナカ (右)どの番号がよく使われているかわかる 番台も古い木のものが活躍している。でもおかみさんはそこへは座らずに、女湯側に立って、カーテン越しに男湯とやりとり。そういや狭い番台に長く座っているのはけっこう辛いという話をよく聞くなぁ。 脱衣所はけっこう広めで、小さな前栽に外便所のある古い構造。でも天井、ロッカー、床などは昭和40年代的な新建材になっている。外観と似たパターンだな。桜の巨木は残念ながら女湯側だった。 ベンチやソファはなく、パイプ椅子(しかも座面のビニールが破れている)が無造作に4つ置かれているのみ。なんともそっけない。 ただロッカーの鍵のみ、真鍮のずっしりと重みのある骨董品的な逸品。丸い手持ち部分に鍵棒がついているやつね。ひさびさに見たよ。 浴室もそこそこの広さで、入った両側に流しがあるのに目を引かれる。右側の台石はどっしりとした古い御影石だ。 床は青白の小さなタイルが張り巡らされ、一部ツギハギ。排水溝はなく、何ヵ所かにある排水口に向けて床全体が絶妙な凹凸でうねっている様子が職人芸を感じさせる。 湯舟は男女隔壁沿いに手前から深、浅(ジェット2連)、電気、入浴剤風呂と並ぶ。 深・浅は御影石づくり、お湯たっぷりで入るとザァーっとあふれるのが最高に気持ちいい。たっぷり1時間ほど長湯しちゃったよ。電気風呂(強力)と入浴剤風呂は1×2cmの細かい角タイル張りのいにしえスタイル。 他客は6〜7時のうちに3人ほど。途中、貸切状態になった。 上がりは牛乳ほかあり。 (05.3.29) 側面はトタン張り |
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文明湯★
古い建物と新しい建物が混在する落ち着いた雰囲気の住宅街に、シャラっと現れる古風な日本建築。周囲の街並みに不思議とマッチしている。 千鳥破風の小屋根の先端、シャープなシャチホコが特徴的だ。ぴちぴち跳ねているよ。 イキがいいぞ中に入ると、こじんまりした下足室・脱衣室は適度に改装され、外見ほどの古さは感じさせない。が、高い格子天井で回る大きな扇風機はそうとう年季が入っている。浴室入口付近も昔のままの板張りが渋い。 浴室もこじんまりだが明るい印象。昔ながらの石畳の床と石造りの湯船が、じわーっと郷愁をかきたてる。 床は石と石の間に青と白のタイルが市松模様にはめ込まれ、そこに大きな傾斜がつけられている。使った湯が速やかに排水されてゆくさまが小気味よい。 湯舟は男女壁に沿って深浅2槽、浅いほうには電気コーナーや座浴ジェットコーナーが別枠で付随しているから、狭い空間にしては広く感じられる。 おや、深い浴槽の真ん中に何かある。底から鉄の管が水面上まで突き出していて、水面下10センチくらいのところに円盤があり、そこから四方に気泡が噴出している。 壁を見ると、「ヘルスパー 超音波気泡温泉機」と説明が書いてあった。神経痛などへの「医学的効果が証明されています」だと。しかもお湯は「ミネラル湯浴泉」ということだ。 入口側の隅に水鉢あり、これも湯船と同じ石材でがっしりできている。 その他、壁やカランまわりは改装されていて、古さと新しさが微妙に同居している。まさに文明開化的。 古ぼけたところは丁寧に改装・補修され、しかも清掃が行き届いており、こぎれい感に満ちていて居心地がいい。タイルも目地まで白い。管理センスのよさを感じさせられる。 古い伝統的銭湯には年寄りの客が多いものだが、ここは早い時間から小学生の女の子同士や若者グループも来ていて、地域に愛されている印象を受けた。 ただし場所はちょっと説明しにくいところにある。 最寄り駅は・・・地下鉄御堂筋線の昭和町駅、西田辺駅、JR阪和線の南田辺駅、チン電上町線の北畠駅、からそれぞれ等距離くらい。どの駅からも10分弱歩く。このエリアは銭湯がたくさん集中しているが、あびこ筋の昭和町4丁目交差点の2本北の筋を西へ入り、あびこ筋とあべの筋のちょうど中間あたりかな。 同じような通りがいっぱいあるが、煙突を目印に探すべし。 ちょっと住んでみたい町並 |
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千鳥湯★
JR阪和線、南田辺の駅前には「スタンドアサヒ」「笑門」と名居酒屋が2軒ある。 で、この銭湯はその駅の北側踏切から西へ徒歩約5分。酔っ払ってプラプラ〜っといきまっしょい。 玄関上が部屋になった無表情な凸型に間口横断パネルと、やや無骨な印象。だが入口は男女別にナナメについている、大阪では珍しいタイプ。 ![]() 写真は2ヵ月ほど後に行ったときのもの(臨時休業だった) ナナメ玄関を入ると普通に下足室だが、なかなかのイニシエ風情。 男女それぞれの入口脇に存在感ばりばりのレトロな体重計が置かれている。こんなところでいきなり体重を量るのかと思うと、「乗らないでください」との張り紙。ムードを盛り上げるために置かれているのだな。 古い木製の戸を開けてはいると、古い番台におかみさんが座っている。 脱衣所は格天井ではないが、全体に古き良きオーラが漂う。ケヤキ一枚板・浮き彫り漢数字の最高級ロッカーがデーンと並び、小さな前栽に外便所という典型的な伝統銭湯だ。 なのに、なんと脱衣所中央にパソコンが置かれているぞ。「小学生は高学年になって上手に使えるようになってから使ってね」と書いてある。これは画期的だ! 浴室へ。出ました! 石畳の床、すきまにタイル市松張り。 湯舟は4つあり、変則的な配置で並んでいるのがイニシエ系としては珍しい。中央に深、横手に浅、正面に電気、奥にジェット。 そして、それらが全部ことごとく白っぽい御影石造り。外側の座り段も石。内側の座り段も石・・・ってこの段、底につくまでズドーンといっとるがな。 とても大阪の市街地とは思えん。太古の昔のままの石に埋め尽くされた、しみじみと泣ける空間だ。 どこもよく磨かれていて大変気持ちよろしい。深とジェットはやや熱め、浅と電気はぬるめ。これに水かぶりを加えて3温交互入浴で魂の再生だ。 出入り口横には男女壁をブチ抜く共用の水鉢と、その横に出ました、そのむかし上がり湯に使われた共用湯鉢! 俺はこいつを「ルルドの泉」と呼んでいる。穴の開いたフタと手桶という伝統的宝物もあり。 「ルルドの泉」には本来は熱湯が入っているもののようだが、ここではぬる湯だった。 上がりは飲み物のほかアイスクリームも売っている。 たいへんくつろげる名銭湯だ。 (06.2.24) |
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