チープに極楽。生きててよかった!
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| 新富湯 (下関市)★(廃業) カルシューム温泉 (下関市) 千歳湯 (下関市) 喜楽湯 (下関市) |
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新富湯 ★
JR下関駅から北へ500mほど。国道191号線の1筋東の細い道を歩いていると、電信柱に「ゆ」の看板が出ている。 そこの路地を入って突き当たり。大きなマンションに見下ろされながら、新築民家のスキマに隠れるように、異質な古い空間がもわっと息づいている。 よく茂った庭木。こげ茶色に年季の入った木造家。井戸水を汲み上げるポンプの音。秘湯ムードが充満しまくりだ。 ![]() (左)花壇の立て札がほのぼのテイスト (右)手書きの看板があったかテイスト ![]() (左)2階の窓の桟が伝統テイスト (右)中央ベンチが恋のテイスト 暖簾をくぐって戸を開けると、タタキにゆったりと大き目の番台があり、おばちゃんが座る。タタキには長靴サイズの下駄箱もある。 脱衣所はけっこう広い。板張りの床が立派で、天井は古い民家のような板張り。そしてロッカーは昔ながらの木製で、漢数字が書かれてある。サイズが大きめで、旅行者にはありがたい。 なかなかなごめる空間だ。 浴室の戸を開けた瞬間、気づくこと2つ。まず演歌が流れている。そしてプンと硫黄臭。ハップ湯があるんだな、嬉しいねえ。 見かけによらず内部は改装されて古さはなく、しかもけっこう設備系だ。 主浴槽は横の窓側から中央に飛び出している珍しい配置。へりは砂利をアスファルトで固めたような洗い出しになっている。深い部分はジェットつき、浅い部分には気泡と電気。お湯はアッチッチ、44度くらいありそう。 奥にはスチームサウナがある。新しくて快適、しかもかなり強力でアッチッチ。 その隣に、さっきから気になっているハップ湯、けっこう濃いぞ。これはぬるくて長湯できる。 そしてゆったり2人サイズの水風呂、ああ生き返る。 カランにはハンドシャワーがついていて使い勝手よし。 歩きまくって疲れがピークに達した足を、熱い湯で溶かし、スチームで蒸し、ハップ湯で癒し、水風呂でシメる。黄金コースだ。 上がりは飲み物いろいろあり。秘湯アプローチ、古い脱衣所、黄金設備と揃ったナイスな銭湯だ。 (06.5.25) |
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カルシューム温泉
JR下関駅の北側には古い銭湯が集まっている。それらを順に見ながら歩いて、駅から一番遠いのがここ。 駅から国道191号線を1kmほど北上する。厚生病院を過ぎてしばらく行くと、左手に四角いレンガ煙突がズドーンとそびえている。 白ペンキで塗られている裏通り(といっても2車線の広い道)の正面にまわると、広い間口に木の香ただよう温泉チックな素敵な外観。これ見て入らない銭湯ファンはおるまいて。 ![]() (左)「カルシウム」でないところがよい (右)白いベンチが泣かせるぜ 暖簾をくぐると、タイル張りの横長タタキになっており、ゆったりした木の番台におかみさんが座っている。 すっきりした脱衣所はそこそこ改装され、ビニールカーペットの床に竹の上敷き、大きなソファーがデン。ロッカーも合板ものだが、低い天井は板張りで、なつかしい雰囲気は損なわれていない。 何より広い間口を挟んで道路と素通しのため、開放感と光に満ちている。これこそ番台式銭湯の最大の魅力だな。 浴室の入口も間口が広く、全面ガラス張りでたいへん明るい。 ゆるいカマボコ型天井に大きな長方形の湯気抜きが開いている。天井も壁も、建物正面と同じ淡いグリーンに塗られているが、よく見たらこいつは驚いた、全部板張りだぞ。 湯舟は真ん中に楕円形の主浴槽がポン。ああ、関西ではめったに見ないこういう湯舟に遭遇すると、はるばる来てよかったなぁとの感慨が押し寄せるね。 湯舟のへりは紺色の細長い豆タイルで縁取られ、内側にも細かいタイルが張りこまれている。湯温は42度弱かな。湯ざわり柔らか、ほぐれるぅ〜。 奥に扇形の副浴槽、こちらはヨモギ風呂。43度強あるぞ。今日はよく歩いてフクラハギぱんぱんだから、これくらい熱いのがまたキク〜。 さらにもう一つ、奥にちょこんと一人用のポリバスが置かれていて、これは水風呂だ。嬉しいなあ。お客の要望に応えて設置したんだろう、その気持ちがナイス。 カランにはハンドシャワーも取り付けられている。 桶や椅子は入口そばにまとめて積まれているし、浴室全体に清潔感が漂う、いい風呂だ。 夕方5時前後、先客1人で、途中から貸切になったが、上がってからもう一人来た。 上がりに飲み物販売がないのが玉に瑕。 おかみさんによると、建物は100年くらい経っているそうだが、そんなふうには感じさせない管理のよさに店主の愛情を感じさせられる。しかも湯は薪沸かし。 「ここに70年座ってます」とおっしゃるおかみさんも、そんなふうには見えない若々しさだ。 ちなみに「カルシューム」はあくまで屋号であって、べつに特別な湯ではないとのこと。でも、文句なしにいい湯だった。 (06.5.25) 明るいうちに行ったらくつろぎ倍増 |
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千歳湯
下関駅から北に伸びる国道191号線界隈は、かつて遊郭があった新地エリア。駅西側の漁港からその国道の1筋西の道を北上すると、10分ほどでいきなりタイムスリップしたかのような路地が現れる。 100mあるなしの短い区間だが、後頭部に軽い痺れを感じるほどの激懐古なオーラに包まれている。 その興奮が最高潮に高まる建物、それがこの銭湯だ。 ![]() (左)この路地! (右)ああこのタイルは・・・ ![]() (左)そしてこの窓枠に曇りガラスは・・・ (右)おがーぢぁーん! 暖簾には「男湯」「女湯」とあるので、男湯側のアルミ戸を開ける。するとすぐにタタキがあって脱衣所があるけど、番台おかしな位置・・・正面にあるぞ。 よく見たら女湯は番台の向こう側にある様子。ということは、女湯の暖簾をくぐったら番台背後の通路を通って向こう側へとまわることになるわけか。 ![]() (左)右側が入口、番台の左側が女湯 (右)チープな木製ロッカー 脱衣所はなんともこじんまり。よく磨かれた木の床が気持ちいい。壁や天井は合板類でそこそこ改装されてはいるが、建物自体は相当古そう。番台の感じのいいおかみさんによると「100年から経っている」そうな。ロッカーも古いがベニヤもの。 浴室もこじーんまりして、古びたタイル張りのシンプル空間。だが意外にも浴槽が三つもある。 フチを豆タイルで飾られた主浴槽がやけに小さく、男女壁に張りついたようなギリギリ3人サイズ。だが一人前にジェット2連がある。このジェット、普通とは逆に手前から壁に向かって噴出している。2連の噴出の左に大きな吸込口があり、油断すると下腹の贅肉を持っていかれる。 奥に小さな2槽、ラベンダー湯と水風呂。湯は半分くらいしかないが、寝湯としてならちょうどいい。 カランは8つほどあるが、2つあるシャワーは死んでいる。B級空間特有の、なんとも言えない埋没感・解放感にひたることができる。 最初は貸切だったが、途中で他客が2人来た。 上がりは牛乳など飲み物販売あり。 おかみさんによると、この前の路地は昨年あたり、「出口のない海」「ヘレンケラーを知っていますか」といった映画のロケに使われたらしい。たしかに絵になる通りだ。ここに銭湯が現役で生きているという事実には、何物にも代えがたい価値がある(マニアにとってのみ)。 向かいのお好み焼き屋および店主のバアサンも激渋。 (06.12.26) |
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喜楽湯
本州から九州へは、関門海峡を船で渡るのが旅情にひたれてよろすい。 JR下関駅から唐戸の渡船場までは2kmちょっとあるけど、ちょうどその中間あたりに渋い銭湯あり。当然、寄って行きましょう。 駅から国道9号線の1筋北の商店街を15分ほど東へ歩いて、ローソンの角を左の山側へ曲がって300mほど行くと、スーパーの向かいに昔ながらの素敵なお風呂が見えてくる。 玄関は男女の入口が左右に分かれているが、さらに男女背を向けるかたちで半円アールの仕切りが設置されている。覗き見を許さない工夫だ。 西日がきつくて周囲が黒く写っちゃった暖簾をくぐるとタタキに木の古い番台があり、人のよさげなおかみさんが座っている。左手に年季の入った木のゲタ箱あり。 脱衣所は板張りの広々空間、格天井も高くて開放感に満ちている。壁はしっくい柱はこげ茶、男女仕切りも古い板。二つのハメ鏡も年代ものだ。 でもロッカーは集成材モノ。 ![]() (左)男女仕切りあたりの色合い (右)格天井 浴室入口はガラスの小部屋みたいになっていて珍しい。そこを通って浴室へと進む。 浴室内は窓やガラスが広くて、めっぽう明るい。壁上部から天井は板張りで、東京の2段式ふうだが湯気抜きがかなり小さい。 湯舟は中央にデンと主浴槽。周囲に大阪式座り段はない。フチに黒い石材が使われ、底には昭和的な不揃い小石型タイル。強力ジェットが2つ噴出しているが、これが腰や背のツボにちょうどエエ感じだ。 そして奥に小さな3槽、右からぬる目の入浴剤、気泡、そして水と並んでいる。 さらに水風呂の横にはスチームサウナがあり、開けてみると狭いながらも人がいっぱい、しかもなかなか出て来ない。みんなこれが好きで来ているんだな。 主浴槽の両側にカランが並んでいるが、シャワーは片側のみに設置されている。床やカラン周辺は新しいタイルに張り替えられている。 明るく、清潔感があり、使い勝手がよい。他客5〜6人はみな長湯していた。 上がりは飲み物販売あり。ぶら下がり健康器もあり。 おかみさんによると、空襲で周囲は焼けたがここだけ残ってたのを戦後買い取ったという。全体のレトロな雰囲気は残しつつ、要所だけ押さえた改装がニクイ。 何度でも来たくなりそうな、いい銭湯だ。昼間に来てなおよし。九州上陸前に本州の垢をここで落として行くべし。 (07.8.12) ![]() (左)坂道の途中によき風情 (右)そして関門海峡を渡るのであった |
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