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5〜6日目◆黒島:ぺったんこ牧場 与那国島から石垣空港に戻ったが、まだ昼過ぎだ。さて、これからどこへ行くか。とりあえずバスで石垣市街地に出て、白保のサンゴ館へ行くという姉と別れる。 俺は商店街の本屋で新書を1冊買い、酒屋でビール1缶買って、なんとなくまた離島桟橋へ。 ここでは、あちこちの島へ行く船が頻繁に出入りしている。八重山の島は、竹富も西表も与那国も、島によってまったく風景も雰囲気も違うのがおもしろい。桟橋前のベンチに寝そべってビールを飲みながら、そんな島々へ行く人々を眺めるうち、さて俺もまたどこかの島に行くとするかという気持ちになってくる。 で、竹富島の南にある黒島へ行くことにした。マーペーちゃんの故郷の島ね。 黒島の民宿みやき荘に電話したら、船の到着時刻に合わせて港まで迎えに来てくれるという。 2:30分の船に乗る。往復運賃2150円。乗客は俺のほかに2〜3人。 おだやかな海を30分走って、黒島北端の港に着いた。黒島は竹富島と同じく、サンゴ礁でできたペッタンコの島だ。ハート型をしているようで、竹富島より少し大きい。がらーんとした印象の港に、民宿のおやじがバンで迎えに来てくれていた。 バンに乗ると、おやじは簡単に黒島の説明をしてくれる。黒島は人口220人に牛3000頭、全島が牧場に利用されているという。まるでプチ・オーストラリアだな。 10分たらずで宿に着いた。これまた赤瓦民家の脱力系、開放感に満ち溢れた庭にガジュマルがボヨ〜ンと茂っている。部屋は掃き出しから庭へも出入りできる。素泊まり3000円(共同シャワー)。
自転車を貸してくれるというので、さっそく島内1周に出かけた。 まずは宿の近くの仲本海岸へ。 ![]() (左)仲本海岸。数百m沖のリーフで波が砕け、岸辺はおだやか (右)浜のそばの御嶽 波が砕けるリーフの向こう、遠くにパナリ島が見える。 しばらく散歩&貝殻拾いしたら、今度は海岸沿いの舗装道路を2kmちょっと走って、島の南端にある黒島灯台を目指す。島の中央方面を見ると、たしかにどこまでも牧場だ。南の島とは思えない北海道風景が続いている。 ![]() (左)島に森はほとんどないが、ちょっとした空き地には南洋植物がたくましく茂る (右)牧場 ![]() (左)黒島灯台を手前の海岸から眺める (右)真南の方角。パラオあたりまで何もない ![]() (左)黒島灯台 (右)灯台の脇になぜか獣の骨が置かれていた 灯台から今度は北へ。島の中心部、東筋集落へと走る。この道は未舗装。両側は牧場のみ。 ![]() (左)分岐点で、来た道を振り返る。右が灯台方面 (右)ずっとこんな牧場 2kmほどで東筋に入る。石垣・赤瓦の伝統風景が守られた美しい集落だ。竹富島のように観光地化されてないぶん、いい意味でそっけない。 ![]() (左)東筋集落のまちかど (右)白砂の道 ![]() (左)黒島で唯一の売店「たま商店」 (右)牛にコサギなどの鳥がついてまわる 売店でデジカメ用の電池を買うが、黒電池しかない。これで何枚撮れるんだろう。 東筋からさらに1kmちょっと北上し、伊古の旧桟橋へ向かう。沿道の牧場にはクジャクがたくさんいる。逃げ出して野生化したものが増えているらしく、きれいだが生態系をこわすので問題視されているとのこと。 でもそれを言うなら、この牧場自体が生態系を思いっきり壊しているように思うんだが。 ![]() (左)クジャクのいる風景 (右)迷惑がられつつも、やっぱりきれいな鳥です 伊古旧桟橋は、1km以上も潮が引く遠浅の海に長さ300mも延びる長い桟橋。かつてはカヌーのような小さな漁船がいっぱい係留したのだろうか。すでに使われていないが、去年の台風でさらに破壊された。 ![]() (左)伊古旧桟橋 (右)壊れ方がまた絵になる デジカメの電池がなくなったので、さっき売店で買った黒電池を入れる。そしたら1枚撮っただけでもう切れた。あれっと思い、再度入れ替えてもう1枚撮ったら、また切れた。 どうやら黒電池はデジカメにはまったく通用しないらしい。 俺のデジカメは単3を2本入れるのだが、売店で購入した4本で2枚しか撮れなかった。下の写真はそのうちの1枚。 伊古旧桟橋に近い仲盛御嶽、アプローチが神秘的伊古旧桟橋から2km走って黒島港へ出た。ここにあるハートランドという小さな飲食店でカレーを食う。 そのあと再び島の中心を目指して約2km。真ん中に展望台があるというのでそこから夕陽を眺めようと思ったのだが、これは若干の登り道で、けっこう疲れた。ていうか、もうかれこれ10km近く自転車を漕いでるよ。 下の写真は、その展望台の近くから撮った最後の1枚。 夕焼け牧場展望台は3階建てくらいの高さのコンクリ塔で、らせん階段で登る。牧場ばっかりでやたらと静かな、ぺったんこの島の様子を一望できる。 たま商店を再び訪問し、今夜の缶ビールや明朝のパンなどを買って、薄暗い中を2.5kmほど自転車を漕いで、やっとこさ宿へ帰り着く。あ〜しんど、もう自転車は完全に飽きた。 シャワーを浴びてビールを飲み、洗濯物を干したら7時半。ちょっと横になったら、まだ寝るつもりはなかったのに2秒で眠りに落ちた。 目が覚めたのは深夜2時前。外へ出て散歩しようかなと思ったが、曇天で星も見えず、周囲にも何もないので散歩も5分で終了。 民宿前の自販機で缶コーヒーを買い、部屋に戻って本を少し読んだら、またすぐに眠りに落ちた。 * * * 翌朝は8時すぎまでぐっすり寝た。でも何か虫に噛まれたようで、足首に赤いポツポツができててカユイ。 パンをかじりながら朝の散歩をする。10分ほど歩いたところにビジターセンターという建物があって、ちょうど9時の開館時刻だったので入る。無料。黒島の民具や文化、島唄などがコンパクトに紹介されている。ここで40分ほどボーッと島唄のテープを聞く。 宿に戻ると、おやじが近所のおやじと中庭で語らいながら、ペンコペンコと三線を弾いている。仕事はせんのか、この島の人間は。 10時半にチェックアウト。港まで車で送ってやるというのを断って、歩いて港へ向かう。俺はやっぱり歩きだな。 途中、黒島研究所というところに寄る。ここはウミガメの研究施設。期待してなかったけど、アカ、アオ、タイマイが大小合わせて10匹くらい飼育されており、また建物の半分は黒島で取れる貝殻の博物館になっていて、意外に見応えがあった。与那国や黒島で拾った貝殻をリュックから出して、同定作業にいそしむ。 研究員も親切で、楽しかった。亀好きの丘へのおみやげも買った。 研究所の近くには、ウミガメが産卵に来る「西の浜」という海岸がある。海の向こうに西表島の山々が見える。 ここにある貝殻は種類が多い。前日に仲本海岸で拾った貝殻はほとんど捨てて、もっといいのを拾い直した。 宿から3kmほどで港に着く。ハートランドで八重山そばを食って、昼過ぎの船で石垣島へと戻った。 黒島は、牧場のほかは何もない島だった。でもなんかしらん、今回まわった島のうちで気分的に一番くつろげたような気がする。島全体がそういう脱力オーラに満ちている。石垣に来たら、寝るためだけに黒島に渡ってもよさげ。 あ、でも虫さされに弱い人は要注意かもしれない。俺は虫刺されには強いほうだと思うが、2カ月たった今もまだビールを飲むと足首のポツポツがカユくなる。 |
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