チープに極楽、生きててよかった!
| 関西の名銭湯 【西播磨】 |
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| 白山湯 (姫路市)★ 勇湯 (姫路市) 中島湯 (姫路市)★ 白浜温泉 (姫路市) 朝日湯 (龍野市) |
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白山湯★
世界遺産・姫路城の西側は、古い街並みの残るしっとりとした地区。その一角で風情を盛り上げるナイスな銭湯だ。 姫路駅からお城へ向かってまっすぐ歩く。大手門に突き当たって左(西)へ曲がり、しばらく行くと外堀の市之橋を渡る。そこから2筋目の右手に煙突が見えてくる。 向かいは思いっきりガソリンスタンド・・・うーん、大通りに面しているから仕方ないな。この銭湯も前と横に駐車スペースあり。 暖簾をくぐると、狭い玄関は升目の細かい格天井。 正面に掲げられた「姫路湯屋組合」の看板が泣かっしょるわい。 ![]() (左)玄関正面 (右)今は「兵庫県公衆浴場組合姫路支部」、でも「湯屋組合」のほうが素敵 おっ、その下の傘立ての背後には小さな富士山のタイル絵だ。でも傘立ての金属汚れが垂れていて残念。 玄関先のタイル絵って大事にされてないことがよくある・・・わしゃ悲すい。 富士の高嶺に黒つらら脱衣場へ入ると、低めの番台に60代のおかみさん。小さな空間だが、柱や塗り壁がヒナビた風情をたっぷりと醸し出している。前栽ではヤツデが葉を広げている。 天井は白っぽく塗られた、升目の大きい格天井・・・でも一部の板がめくれてるから合板だな。端のほうで古い扇風機が勢いよくまわっている。 番台・ロッカーは新建材で改装済。ロッカー下には常連の桶がぎっしり並ぶ。 こじーんまりした浴室は・・・古い! 古いよこの空間。 いきなり出ました石畳の床。かなり黒ずんだ石と石のすきまに水色のタイルがはめこまれており、タイル部分が傾斜して溝になっている。 真ん中に味わいのある骨董品的な黒御影の浴槽ひとつ。へりのカマボコカーブがまたエエ感じ。内側の座り段まで石で、一部にタイル張りの浅い部分あり。 周囲の座り段は低めで、ここだけ新しいタイルが張られている。 湯温はややぬるいな。41度くらいか。 そしてなんちゅーても、男女仕切り壁に小さなタイル絵だ。しかも2つ! 右は中国っぽい渓谷をいかだで下る図、左はヨーロッパの高山と湖畔の家、ともにタイル12枚分。 じいさんが湯舟にチャポンとつかって、その絵をぼんやり眺めている。その姿がまたなかなか絵になる。毎日こうしてるんだろな。 その横に「酵素入浴剤・パパヤ桃源」の看板。「当浴場の湯はパパヤ桃源を使用しています」とな。なんじゃそら、とあとで検索してみたらこんなんでした。そういや、ぬるめだがよく温まったような気がせんでもない。 壁の白タイルに「かかり湯をして入ってください」「浴槽内タオルで体をこすらないでください」とマジックで直書きしてあるのはなかなか豪快。 カランは9つあるが、端の2つは水のほうがユルんで飛び散るのかタオルが巻きつけてあるのもまたもや豪快。 カランまわりはイニシエ系の細かい長方形タイルがびっちり。 田舎のプチ銭湯には珍しく、高い椅子や桶(貝印カミソリ)が十分配備されているのは嬉しい。 入ったのは平日7時前、たいてい空いていることの多い時間帯だが、そこそこお客が回転していた。 感心したのは、どのお客も、使った椅子や桶をそれぞれカラン下の段にピタッと片づけて上がること。桶を積んで上がるのはよくある光景だが、ここまできっちり元通りに片づけられているのは珍しい。 古くて小さいけど、みんなに大切に使われてるねんなぁ。シャワーの出もよかったし、湯船もよく磨かれている感じで好印象だ。 ちなみに、女湯は小さなタイル絵ではなく、モザイクタイルの富士山が壁一面に描かれているとのこと。の・・・のぞきたい。 上がりのドリンク販売も、女湯側にだけ冷蔵庫が置かれているっちゅーことだが。許せん。 (04.9.2) |
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勇湯
JR播但線で姫路から一つめの京口駅を東へすぐ、幹線道路に面している。小さくて古いスタイルの建物だが、塗り直されたようで小奇麗な外観だ。 ![]() (左)玄関上の屋号と温泉マークは木彫り (右)コンパクトな全景、駐車場3台分あり 中も改装済かな? と思いつつ玄関を覗く。下駄箱は新しく、入口の戸も茶色サッシになっている。が、正面に帆掛け舟のタイル絵があるじゃないの。 かわいい逸品ちょっと胸ときめかせながら戸を開けると、番台に上品そうなおかみさんが座って、なにやらパソコンをさわっておられる。 脱衣所は・・・おぉ、これはなかなかのイニシエ空間じゃないの。格天井の中央に3枚プロペラ、でも動いておらずクーラーが効いている。男女仕切り壁がなんとも渋みの効いた木製。ロッカーは昔ながらの木製だが、番号はアラビア数字。 便所を尋ねると、男便所は外らしいが鍵が見当たらず、衝立で隠しつつ女湯脱衣所の便所を借りることになった。ははは、わしゃ何にも見ておらんし触ってもおらんし嗅いでもおらん。 浴室はこれまたクラシック。細かいタイル使いの浴室で、ひび割れや剥げたタイル部分には豪快に白セメン修理が施されている。 湯舟は中央にポンと深浅のみで、周囲に低い座り段あり。おぅ、深にはヘルスパー発見! 久々じゃのう。湯舟のヘリには御影石が乗っているが赤銅色に色素沈着、地下水に鉄分が多いのかな? ただ、湯がぬるめだったのが山歩き後の俺としては残念。41度ないかも。 カランは手前に8つ、うち3つはシャワーつき。出入り口横に水鉢あり。 珍しいのは、奥壁にある絵本の挿絵みたいな壁画。森、家、海がじか描きされているが、ペンキ絵なのかな? 上がりは飲み物販売あり。夕方6時すぎ、他客は一人、帰り際にまた一人という感じだった。 (05.8.4) |
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中島湯 ★
山陽電車の飾磨駅から南へ商店街を200mほど歩き、洋菓子「ロワール」の角を左に曲がると橋がある。それを渡ってまっすぐ約300m、信号の手前にある。 小さな和食店か民宿っぽい外観が感じいい。 ![]() (左)この地方はれんが造りの四角柱煙突が多く残る (右)風情ある木造の町屋風 建物は古そうだが、下足室は狭いけど下駄箱も新しくてこぎれいにしてある。 脱衣場もかなり狭いうえマッサージ器などもあってやや雑然とした感じだが、格子の天井はけっこう高く、ダークブラウンの桟が美しい。庭のウネウネッと曲がったカイヅカイブキも風情よし。番台のおばちゃんも感じいい。 浴室は脱衣場の狭さに比べると、コンパクトながらもそこそこの広さがある。床や壁は新しいタイルで改装されていて、ボロい印象はない。 男女仕切り壁に沿って小さめの浴槽が5つ並んでいる。奥からジェット、深、浅、「温泉」、水風呂。 ジェット、深、浅はやや熱めの43度くらいか。この3つの浴槽のへりは古い石が使われている。あちこちひび割れてかなりの年季だが、改装時にこの石の湯船だけをそのまま残したあたり、愛着があるんだろうなあ。使い込まれたツルツルの感触は確かに気持ちエエ。 そして、その隣の「温泉」浴槽。2人用の小さなタイル張り浴槽に白濁した湯が張られており、気泡がブクブクしている。壁の説明版には「日本で唯一の泉質、二股ラジウム泉」とある。北海道・長万部の二股温泉の「湯の華」を入れているらしく、その効能・特徴が細かく解説されていて、ほほえましい。 入ってみると、ぬるめの40度くらい。ウムー、これはまろまろっとしてて、キショクええがな〜。 さらに、奥の角にはスチームサウナ(無料)が設置されている。これも2人用のこじんまりしたものだが、座面にしっかりした木のスノコが置かれていてこれまた気持ちいい。 もひとつこの銭湯のポイントは、豆タイル。浴槽外側の腰掛け段にはウグイスの糞色、カラン下の段には濃青緑と、渋い色の豆タイルがびっしり敷き詰められている。タイル教信者としては、もーナデナデ状態。 男女仕切り壁には、鶴と生け花のタイル絵があるが、これは既製品っぽい。でも本物のタイル絵がもう作れないご時世にあってなお、改装に際してこういうのを配置しようというセンスが銭湯ファン心理をくすぐる。 浴室は全体的に清潔感が漂い、古い銭湯にしてはシャワーの湯温・圧力もバッチリ。 この風情で、熱めの主浴槽、ぬるめの温泉、スチーム、水風呂といろんな温度が楽しめ、なおかつ渋い豆タイルとくれば、もう星をつけずにおれませんな。しかもすいてたよ!(平日午後5時前で1〜2人) ゆっくり長湯を楽しめる小銭湯。近所にほしい〜。 (04.4.22) |
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白浜温泉
忘れていたこの感動。ある意味、三ツ星銭湯だ。 山陽電車「白浜の宮」駅を南に出て、松原八幡の西側を通って10分くらい歩く。 春、この浜での潮干狩り帰りに子ども連れてテクテク歩いて来たら、閉まってた。かなりの濃厚オーラを漂わせながら営業時間や定休日の表示もなく、廃業を思わせるイヤ〜な雰囲気。 横を歩いてたばあさんに「ここ、廃業ですか?」と聞くと、ばあさんはこう言った。 「いんや、やってるよ、あたしゃ昨日入ったからね。今日は休みやから、もうちょっと向こうの杉の湯に行くとこですねん」 で、その日はばあさんと一緒に杉の湯へ行った。 あれから4ヵ月。満を持して再びやってきた。相変わらず濃いですなあ。 ![]() (左)正面の庭の木が異様に伸びている (右)横面は木造脱衣所とレンガ造り浴室 ![]() (右)これは春の定休日に撮った写真 (右)屋号まったく読めません しかし、以前は閉じられていた玄関にかかる暖簾の奥を見ると、おや〜? なにやらちょっと垢抜けた演出が。 ![]() 手書きの日本画風水彩画と詩が飾られている そしてこれ、ちょっといいじゃない〜?期待に胸を膨らませながら靴を脱ぐ。激渋の板張り上がりがまちの向こうには2枚目の暖簾があるが、戸は開けっぴろげで、脱衣所まで外から素通し。 で、その2枚目暖簾をくぐって番台で湯銭を払おうとして、俺は一瞬、呼吸が止まりそうになった。 か、かわいい・・・。 忘れていたこの感覚。なんと、ハタチそこそこのカワイコちゃんが番台に座っている! 若い娘さんが番台に座る銭湯は今もわずかながら残っているが、この娘は誰がどう見てもミス番台コンテストでぶっちぎりの優勝だろう。本格的アイドル系。古い銭湯の廃業が相次ぐこのご時世、こんなところにこんな娘がいたとは。まさしくニッポンの未来はウォウウォウウォウウォウとしか言いようがない。 ま、あまりこういうことを書いてヘンなやつが行ったら困るな。俺もヘンっちゃあヘンなんだが。とにかく純粋銭湯ファンだけの秘密にしといてくれよ、まじで。 脱衣所は古い板張りの床がさわやかに広がり、よけいなものナシのシンプル空間。ロッカーはアルミ製だが、いにしえ色を濃厚に残すしっくい壁に、格天井はしっかり太目の本格派。そこでは2枚羽のプロペラがゆっくり回転中だ。 男女隔壁上の神棚には鳥居までついている。 これですよ銭湯!浴室はこじんまりしているが、お客が4〜5人いる(土曜の夜7時ごろ)。 まず目に飛び込んでくるのは、正面の富士山タイル絵。くすみもない美品だ。 ![]() 天井は四角錘に湯気抜き、水色ペンキはだいぶ剥げている。 床は小さな四角いタイルがカラフルな幾何学模様を描いていて、ちょっと珍しい。排水溝には不揃いの豆タイルびっしりもまた珍しい。 湯舟は中央付近に細かいタイル張りの深浅主浴槽と、右隅に電気風呂。いずれも大阪式座り段あり。奥にスチームサウナがあるが残念ながら稼動していない。 カラン下は一部新しいタイルが張られているが、おっと出ました、ウグイス糞色&黄土色の豆タイル残存。尼崎の三十六温泉以来じゃのお。 あと、隅に立ちシャワーあり。 あとから来たじいさんが、 「今日はえらい湯が少ないな、昨日はあふれとったのに。自動で出るようにしたらええのにな」と言っている。 たしかに湯は少な目。みんなかい出して使うから、見る見る減っていく。俺も座り段に陣取って湯をかいだして身体を洗ったけど。 電気湯などは電極が水面上に一部出ている状態だ。どうやら今日はお客が多いらしい。 あがりは番台上部に小さな冷蔵庫がある。 「牛乳あります?」とカワイコちゃんに聞いたが、ないとのこと。 彼女によると、この銭湯は「おじいちゃんとおばあちゃんが結婚したときに始めた」そうだ。「それは戦前?」と聞くと、かわいく首をひねっている。 そのとき、奥から朗らかなおかみさんが出てきて番台をバトンタッチ。言っておくが、俺のせいじゃないからね。でもこのおかみさんも感じいい。 おかみさんいわく、ここは築50年。かつては2階の広間を地域の集会所に提供していたこともあるそうだ。女湯のタイル絵は富士山ではないとのこと。 ちゅーわけで、とにかく貴重な銭湯であることは間違いない。大切にしよう! (05.9.3) |
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朝日湯
夕焼け小焼けの赤とんぼ〜♪ の作曲者・三木露風を生んだ龍野には、銭湯は1軒しか残っていない。その朝日湯の営業開始時刻は午後6時と遅い。 夕焼けを待って開く銭湯だ。 JR姫新線の本龍野駅から徒歩10分ほど。龍野橋の1本上流に旭橋という歩行者専用の小さな橋がかかっている。それを渡れば街の様相は一気に濃厚な城下町風情となる。 正面の路地を入って少し歩くと、右手にブロック塀とトタン壁の殺風景な古びた建物が現われる。午後6時を過ぎたって暖簾はかからないから、知らなければ通り過ぎてしまうに違いない。 目印は自動販売機と、ブロック塀に貼り出された「朝日湯川柳」だ。 ![]() (左)地味すぎるエントランス、ブロック塀に8編の川柳 (右)よく見たら銭湯 戸を開けるとタタキに濃厚なる木の番台があり、おばちゃんが座っている。龍野は薄口しょうゆの町だが、ここは思い切り濃口しょうゆ色。 ![]() (左)しょうゆ樽状態の番台 (右)下駄箱(正面)も濃口醤油 脱衣所は、こじーんまりした田舎の超郷愁空間、時間停止系。 止まあ〜っていぃるぅよぉ、(時計の)針の先。 さすがは赤とんぼ。泣いていいんだよ、思い切り泣いていいんだよ。 ![]() ![]() 浴室もこじんまり郷愁サイズ。でも狭いわりに大きな湯舟がデンとある。深浅の間に仕切りがなく、小さな子どもはボンヤリしてたら深いほうへドボンと落ちてしまう。 でもこんな田舎風呂にはもう子どものお客は来ないかな。負われて浸かったはまぼろしか。 湯舟のへりは珍しく黒の長方形豆タイルがびっしり張られている。外側座り段、カラン台などは不揃い小石型タイルだが、これも黒。 先客はじいさん一人だけだが、しきりに水でうめている。湯をさわってみると44度強はある。 まあ今日はよく歩いて股関節がくたびれているので、これくらい熱いのがちょうどいいや。ゆっくり浸かって、あー極楽。 木の腰掛、木の桶がある。鏡は立って髭剃りせんならん位置に取り付けられたパターン。 じいさんが上がったあとは貸切になった。お里の便りも絶え果てた。 体を洗ってから再び湯に浸かろうとしたらアッチッチ、なんじゃこりゃ46度以上は確実にあるぞ! これはうめずにゃ入れまい。 上がりは、ちゃんと飲み物販売あり。 もう子どものお客は来まい、と思ったら、なんと女湯に小さな子連れ客が来た。4〜5歳だろうか。あの熱い湯に、ねえやに負われて浸かるのかな・・・。 外に出たらもう暗い。帰ろうか。川風にやさしく顔を撫でられて、つい口ずさむのはあのメロディー。さあみなさん、ご一緒に。 ゆうやぁ〜けこやけ〜えぇ〜の・・・ (05.5.20) |
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